2015 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子を標的とした新規機能性低分子プロ-ブの開発
Publicly Offered Research
Project Area | Chemical Biology using bioactive natural products as specific ligands: identification of molecular targets and regulation of bioactivity |
Project/Area Number |
26102710
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
永次 史 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (90208025)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 架橋反応 / 塩基欠失部位 / 疎水空間 / 高次構造RNA / ヘキスト / 選択的化学反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
生体分子を化学修飾する分子プロ-ブは生命現象の制御や解明に不可欠であり、その重要性が認識されている。既に蛋白質を化学修飾する低分子プロ-ブは種々検討されており、細胞内において選択的に標的蛋白をラベル化する分子プロ-ブも開発されている。しかし細胞内でDNAやRNAを配列選択的に化学修飾する方法論は現在のところほとんど報告されていない。近年、RNA研究の進展に伴い様々な機能性RNAの存在が明らかにされており、細胞内でこれらのRNAを選択的に化学修飾できる分子プロ-ブは、その機能解明のツールとして極めて有効であると考えられる。本研究では塩基欠失部位を持つオリゴヌクレオチドと反応性核酸を含む低分子プロ-ブを用いた、DNAあるいはRNAの1塩基に対し、ピンポイントの選択性で化学修飾する方法論の開発を目指した。本研究では、2本鎖DNAの塩基欠失部位での選択的な反応性を期待し、独自に設計した水素結合形成により活性化される反応性塩基とDNAに対して結合親和性を持つと部位を持つ分子の合成を検討した。反応性塩基2-アミノービニルプリン(AVP)に、DNA結合親和性を持つ部位として、カチオン性のペンタアルギニン、インターカレーターであるアクリジン、マイナーグルーブバインダーであるヘキスト構造を導入したプローブを合成した。合成したプローブの塩基欠失部位を持つ2本鎖DNAに対する反応性を調べた結果、ヘキスト構造を導入したAVPが塩基欠失部位の向かいのチミンに対して非常に選択的に反応することがわかった。さらに反応した部位でDNAの伸長反応を選択的に止めることにも成功した。これらの結果は疎水空間においてAVPが水素結合を形成し反応した可能性を示すものと考えている。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(24 results)