2015 Fiscal Year Annual Research Report
電荷揺らぎ分光イメージング法の創出:固体中揺らぎ空間分布構造の探求
Publicly Offered Research
Project Area | Synergy of Fluctuation and Structure:Foundation of Universal Laws in Nonequilibrium Systems |
Project/Area Number |
26103513
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
河野 行雄 東京工業大学, 量子ナノエレクトロニクス研究センター, 准教授 (90334250)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ゆらぎ / 相転移 |
Outline of Annual Research Achievements |
物質中で発生する電荷の揺らぎは、固体素子において通常ノイズとして邪魔者扱いされるが、物質の秩序形成や相変化の根幹を担うことがしばしばある。ところがこれまでに、空間・時間・エネルギーから固体中の電荷揺らぎを系統的に調べた研究はきわめて少ない。本研究は、電荷揺らぎの局所的な情報を探求し、固体素子の揺らぎに関係する特徴的な電荷分布形成・ダイナミクスやそれとマクロな物性との関連を解明することを目的として実施された。 今年度の成果は以下の通りである。 ①カーボンナノチューブ素子の非平衡伝導と電磁波応答 カーボンナノチューブ薄膜素子の非平衡伝導と電磁波応答について調べた。光吸収によるデバイス内電子伝導の様子を可視化し、電子のエネルギー緩和のダイナミクスと対応した特徴を特定することが可能となった。また、薄膜の厚みに応じた光応答の違いをイメージング観測し、光伝導の測定における有用な情報を得ることができた。 ②導電性高分子素子の非平衡伝導と電磁波応答 導電性高分子の非平衡伝導特性と光応答を調べた(試料は東京工業大学 有機・高分子物質専攻 道信研究室よりご提供)。電気抵抗の温度依存性を測定したところ、ある低温下で電流-電圧特性が急激に非線形になり、2つの伝導状態間をスイッチする、双安定な状態が存在することを見出した。この測定から、伝導を特徴づける2種類のエネルギーを見積もることができた。さらに、この温度領域で光を照射したところ、電気伝導度が急激に増大する現象を観測した。このような光をトリガーとした相転移は、2種類の伝導状態間をスイッチする温度のみで生じることが分かった。この測定から、電子の空間分布の変化に基づく伝導モデルを提案した。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(17 results)
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[Presentation] Mid-infrared Photoresponse of Highly-Aligned Carbon Nanotube Array2015
Author(s)
T. Iguchi, N. Fujimura, Yukio Kawano, S. Oda, X. He, Q. Zhang, W. Gao, and J. Kono
Organizer
Joint Symposium of 3rd International Symposium on Microwave/Terahertz Science and Applications (MTSA 2015) and 6th International Symposium on Terahertz Nanoscience (TeraNano 6)
Place of Presentation
Okinawa
Year and Date
2015-06-30 – 2015-07-04
Int'l Joint Research
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