2014 Fiscal Year Annual Research Report
高速原子間力顕微鏡を用いた一分子操作と構造ダイナミクス制御
Publicly Offered Research
Project Area | Science on Function of Soft Molecular Systems by Cooperation of Theory and Experiment |
Project/Area Number |
26104514
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
内橋 貴之 金沢大学, 数物科学系, 教授 (30326300)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 一分子イメージング / 一分子操作 / タンパク質 / 高速原子間力顕微鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.インタラクティブモードの多機能化と高精度化 インタラクティブモードのプロトタイプを改良し多機能化を行った。探針から分子に荷重を加える領域を1ピクセルから任意形状領域まで自由に指定できるようにし、さらに、荷重の大きさ及び印加時間を制御できるように改良した。これにより、分子操作時の制御可能なパラメータを増やすことが出来、より高精度な計測が可能になると期待される。 2.インタラクティブモードによるタンパク質の構造制御 応用研究として、本年度はF1-ATPaseの構造制御を試みた。ADP存在下でγサブユニットを抜いた六量体回転子リングを観察しながら、”Open”あるいは”Closed”構造のβサブユニットに荷重を印加し、βの構造変化を誘起出来るかどうか試みた。荷重の大きさや印加時間を様々に変えたところβの構造変化を誘起することは出来たが、今のところ十分な再現性が得られていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
F1-ATPaseの構造制御を試みたが、今のところ十分な再現性を持って構造制御に成功するには至っていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
現状では、F1-ATPaseの構造制御に関して、再現性良く構造操作することには成功していないが、AMPPNPやATPγSなどのATPアナログを用いて引き続き計測を行っていく。最近V-ATPase でも回転子リング内で協同的構造変化の観察に成功したことから、今後はV-ATPaseにも本手法を応用する。また、インタレクティブモードによる分子操作をバクテリオロドプシンに適用していく。
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