2015 Fiscal Year Annual Research Report
電気化学反応が駆動する有機分子触媒反応の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Advanced Molecular Transformations by Organocatalysts |
Project/Area Number |
26105740
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
菅 誠治 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (50291430)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | カチオン / レドックス / 有機分子触媒 / 酸化 / シアノシリル化反応 / Nazarov環化反応 / 電子移動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はレドックスにより触媒の機能(活性)をコントロールすることにより、化学反応の反応速度を「触媒の量」により制御する新しい反応プロセスの制御法の提出を主眼とするものである。とくに、有機カチオン前駆体と有機カチオンを電気化学的な酸化・還元により相互変換することにより、レドックスに応答して触媒反応のスイッチ オン・オフが可能な有機分子触媒反応系の実現をめざして研究を推進した。 昨年度までに、レドックス可逆性をもつ有機カチオン前駆体と有機ジカチオンの相互変換を行うことにより、向山アルドール反応において反応のスイッチオンとオフを繰り返し行うことができることが可能となった。H27年度はこのレドックス応答性の触媒系が、他の反応に応用できるかどうかを中心に検討を行った。その結果、Nazarov環化反応やシアノシリル化反応においても、反応のスイッチオンとオフを繰り返し行うことができることが明らかになった。この反応制御法は従来の温度や濃度といった反応速度制御因子ではなく、「触媒の量」により反応速度をコントロールできるという全く新しい方法論を提供できた点において極めて意義深い。とくに、有機物のみからなる触媒を用いてレドックス応答性分子触媒系を実現した系は初めてである。 さらに、多様な有機カチオンの構造と触媒活性の相関についても引き続き検討を行い、カチオン中心の電子状態と基質の触媒へのアクセシビリティ―の両方が触媒活性に極めて大きな影響を与えることがわかった。 アミン系の有機触媒と電気化学を組み合わせた新しい触媒反応系の構築についても検討したが、きれいな反応系を構築するには至らず、その点に課題が残った。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(22 results)
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[Journal Article] Facile Synthesis of 1,4-Bis(diaryl)-1,3-butadiynes Bearing Two Amino Moieties by Electrochemical Reaction-Site Switching, and Their Solvatochromic Fluorescence2016
Author(s)
Natsuyo Kamimoto, Nariaki Nakamura, Akina Tsutsumi, Hiroki Mandai, Koichi Mitsudo, Atsushi Wakamiya, Yasujiro Murata, Jun-ya Hasegawa, and Seiji Suga
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Journal Title
Asian J. Org. Chem.
Volume: 5
Pages: 373-379
DOI
Peer Reviewed
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