2014 Fiscal Year Annual Research Report
蛍石構造を有する薄膜の強誘電性発現機構の解明と新規強誘電体物質群の創出
Publicly Offered Research
Project Area | Exploration of nanostructure-property relationships for materials innovation |
Project/Area Number |
26106509
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
舟窪 浩 東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 教授 (90219080)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 蛍石構造 / 強誘電体薄膜 / 薄膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、蛍石構造を有するZrO2-HfO2基の薄膜において、これまで報告されたことのない強誘電性の発現機構を世界に先駆けて解明することを目的としている。この物質は、“膜厚の減少に伴って強誘電性が増加する”という従来の強誘電体薄膜にはない興味深い特長を持ち、その機構解明に先鞭をつけることは、強誘電体の研究分野に新展開をもたらすと期待される。最終的には、解明した発現機構を基に検討した探索指針を用い、“新たな組成と結晶構造を有する強誘電体物質群の創出”を目指す。
YSZ単結晶基板上にPLD法を用いて、YO1.5-HfO2膜の作製を行った。構造解析の結果、斜方晶単相のエピタキシャル膜が作製できていることが確認できた。さらに電極を設けた基板上にエピタキシャル膜の作製を行い、強誘電性が発現した。この結果から、斜方晶が強誘電性の起源であることを実験的に初めて確認した。また、膜厚が厚くなると、斜方晶に単斜晶相が共存し、膜厚が増加するほどその体積割合が増加することを確認した。このことは、膜厚が厚くなると強誘電性が小さくなる実験事実と一致している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
各結晶系を有するエピタキシャル膜の作製し、その特性評価ができた。 さらに強誘電性の発現が確認されたことから、研究の最も難しいと思われていた部分に施工することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
電界印加下の結晶構造の変化を直接測定することで、強誘電性の起源をより詳細に明らかにしていきたい。
また、研究が順調に進んでいることから、新規組成の探索にも取り組んでいく。
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Research Products
(15 results)
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[Presentation] Ferroelectric Property in HfO2-ZrO2 Film with Various Metal Electrodes2014
Author(s)
T. Shimizu, T. Yokouchi, T. Oikawa, T. Shiraishi, T. Kiguchi, A. Akama, T.J. Konno, D.J. Kim, A. Gruverman, and H. Funakubo
Organizer
2014 ISAF- IWATMD- PFM
Place of Presentation
Penn State University in State College, PA, USA
Year and Date
2014-05-12 – 2014-05-16
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