2015 Fiscal Year Annual Research Report
酸化ストレスによって引き起こされる細胞システムの形態変化解析とその問題解決
Publicly Offered Research
Project Area | Hyper Bio Assembler for 3D Celluler Innovation |
Project/Area Number |
26106705
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
池田 豊 筑波大学, 数理物質系, 研究員 (70425734)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 酸化ストレス / 細胞培養 / 細胞選別 / 再生医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
再生医療や細胞治療分野においては生体より採取した細胞を高純度化し、採取した細胞の機能及び形態を維持した培養技術が求められている。培養中に生じた過剰な活性酸素種はミトコンドリアの酸化還元電位を乱し、細胞の形態を変化させる。我々はこれまでに細胞培養環境において生じる過剰な活性酸素種を消去する培養基材を開発し、これがミトコンドリアの膜電位を変えず、髙活性な細胞状態を保つ事を示してきた。ビタミン等従来の小分子抗酸化剤は細胞内に入り込み正常なレドックス反応を阻害するのに対し、我々が開発した手法は細胞外の過剰な活性酸素のみ消去する点が異なる。本年は開発した技術を細胞選別に展開し、マウス胎児より採取した造血幹細胞を高純度で分別し、未分化性を維持したまま培養する技術の開発を試みた。これまで抗体を固定した磁気ビーズ等による目的細胞の精製が行われてきたものの、抗体の活性低下や細胞の非特異的接着などのため、その選別効果は必ずしも十分とはいえず、回収した細胞も分離器材との接触などにより、期待しない分化や細胞機能及び生存率低下を招くことが問題であった。我々は、細胞の非特異的接着抑制機能と接触等によって生じる活性酸素の消去機能を併せ持つ表面を抗体固定表面に創り込んだ新しい分離基材を設計した。造血幹細胞の未分化マーカーであるCD34に対する抗体と表面処理剤を細胞培養基材に共固定し、マウス胎児から採取した造血幹細胞を培養した。この結果、固定した抗体の機能が維持され、細胞がより高度に純化されるとともに、細胞の未分化性も維持している事が確認された
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)