2014 Fiscal Year Annual Research Report
グラフェンによるフレキシブルデバイスのパシベーション
Publicly Offered Research
Project Area | Science of Atomic Layer Systems |
Project/Area Number |
26107521
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大野 雄高 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 教授 (10324451)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | フレキシブルデバイス / グラフェン / カーボンナノチューブ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、透明で柔軟な全カーボン集積デバイスの高機能・高性能化に加え、素子特性安定化技術を創出することを目指している。本年度は、CNT薄膜のバイオセンサ応用開拓、グラフェン薄膜の大面積転写技術について検討した。 CNTバイオセンサについては、これまでに報告は数多くあるものの、一般的な溶液プロセスや素子プロセスに由来するCNT表面の汚染の影響については、センサ応用の場合には特に重要であるにもかかわらず、ほとんど調べられていない。本研究では、(1) ドライ転写プロセスによるCNT薄膜形成と、(2)素子プロセス中の保護膜導入により、清浄な表面を持つCNT薄膜バイオセンサをプラスチックフィルム上に実現した。作製したバイオセンサは、電気化学反応において、良好な面内均一性をもち、また、繰り返し計測において優れた安定性を示した。 大面積グラフェンの転写については、Cu箔上のCVDグラフェンをSi基板に転写するプロセスについて検討している。Cu箔両面にグラフェンが成長しているため、はじめに、片面のグラフェンを機械研磨により除去した。一般的なポリマー材料を用いた手法により、Si基板上にグラフェンが転写されたことを確認した。一方で、機械研磨に由来すると思われるパーティクルが多く、またしわも観察された。次に、機械研磨に代えてプラズマエッチングによるグラフェン除去を検討したところ、パーティクルが大幅に減少した。一方で、Cuエッチング後にも、微量なパーティクルがグラフェン上に残っていた。このパーティクルの組成をEDXを用いて分析したところ、Si, Ti, Mg, Alなどが検出された。Cu箔の不純物やCVD炉の石英管に由来すると思われ、今後、除去プロセスを検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
グラフェンの転写プロセスについては、大面積化に向けた課題を明らかにしている。パシベーション効果についてはまだ検討できていないものの、転写技術が確立できれば、急速に進展できると思われる。また、当初計画にはないが、新たにフレキシブルバイオセンサの研究に着手しており、計画以上の進展も見られる。
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Strategy for Future Research Activity |
グラフェンの転写プロセスにおいて、慎重な解析から明らかとなったパーティクルの問題については、CVDに用いる銅箔の高純度化に加え、パーティクル除去プロセスの検討を進める。その後、グラフェン電極を持つフレキシブルトランジスタを実現し、その安定性、特性制御性を確認する。また、新たにバイオセンサの課題については、FET型センサの開発にも取り組む。
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Research Products
(18 results)
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[Journal Article] Printed, short-channel, top-gate carbon nanotube thin-film transistors on flexible plastic film2015
Author(s)
M. Maeda, J. Hirotani, R. Matsui, K. Higuchi, S. Kishimoto, T. Tomura, M. Takesue, K. Hata, and Y. Ohno
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Journal Title
Appl. Phys. Exp.
Volume: 8
Pages: 045102
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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