2015 Fiscal Year Annual Research Report
軸索パターンの構築において空間情報伝達と構造的安定化を司る分子反応の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular Science for Nanomedicine |
Project/Area Number |
26107707
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
小西 慶幸 福井大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00382838)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 軸索 / 微小管 / アクチン / キネシン / 退縮 / 分岐 |
Outline of Annual Research Achievements |
神経軸索は分岐した枝の局所的な伸長・退縮を伴いながら形態を構築する。本研究課題では軸索パターンの調節を司る細胞内の分子反応について、時間的・空間的変化を定量的に解析することで、軸索内で空間的情報が伝搬し、微細構造の変化を介して場所に依存した伸長・退縮の違いをもたらす機序を明らかにする。これまでの解析で、キネシンモーター領域(K5H)が多く分配される軸索分枝において、退縮が抑制されることを見出しており、その機序の解明を試みた。初年度はキネシンの下流で構造安定化を担う因子として、主に微小管についての解析を詳細に行い、軸索内で領域特異的な制御をうける機序を明らかにした。この結果、微小管の安定性はキネシンには直接依存せず、軸索分枝長に依存した制御を受ける可能性を示した。次年度はキネシンの下流で構造安定化を担う因子として、軸索の成長円錐の機能において中心的な役割を担うアクチン繊維について中心的に解析を行った。その結果、分岐軸索の退縮に、Arp2/3を介したアクチンの制御が関与する可能性を明らかにした。これら一連の研究により、分岐軸索の枝長に依存した微小管の安定性の違いを介した、軸索輸送効率の違いが、アクチン制御を介したて枝の退縮を制御することで、同一軸索内の領域に依存した安定性の差異が生み出されることが示唆された。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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