2015 Fiscal Year Annual Research Report
画像解析による微弱電流依存性の細胞内輸送亢進機構解明と革新的指向性DDSへの展開
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular Science for Nanomedicine |
Project/Area Number |
26107718
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
小暮 健太朗 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 教授 (70262540)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 微弱電流処理 / 細胞取り込み / 細胞内輸送 / エンドソーム漏出 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はこれまでに、イオントフォレシス(微弱電流による経皮薬物送達促進技術)によりsiRNAなど親水性高分子を皮膚内(in vivo)に効率よく浸透させるとともに、高いRNAi効果を誘起することに成功している。このことは、微弱電流によって核酸が細胞質まで送達されたことを意味している。さらに、微弱電流処理による細胞内タンパク質のリン酸化を網羅的に解析したところ、種々のシグナル伝達系が活性化されている可能性を見出している。本公募研究では、細胞内輸送活性化を可視化し、原因となる分子反応パラメータを見出すことで革新的DDSへ展開することを目指している。今年度は、微弱電流処理時においてIn-stem molecular beacon(ISMB)の細胞質送達の詳細な解析を行った。蛍光標識siRNAの微弱電流処理による細胞取り込みに対する各種エンドサイトーシス阻害剤の影響を検討した。その結果、低温処理(4℃)、およびマクロピノサイトーシス阻害剤やカベオラ介在性エンドサイトーシス阻害剤によって強力に抑制されたことから、微弱電流による細胞取り込みは、エンドサイトーシス経路であることが確かめられた。さらに、取り込まれた物質の細胞内挙動を解析するため、名古屋大・樫田准教授の開発したISMBを用いて検討を行った。ルシフェラーゼ安定発現細胞に対して、微弱電流処理時にルシフェラーゼに対するISMBを共存させたところ、微弱電流処理直後から全細胞の細胞質で蛍光が観察された。このことから、微弱電流処理で生じるエンドソームは、極めてルーズな構造をしており、内容物が漏出しやすいことが推察された。これらのことから、微弱電流処理は、均質に素早く機能性核酸等を細胞質に送達できることが明らかとなった。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)