2015 Fiscal Year Annual Research Report
マルチターン飛行時間型質量分析計による隕石中に存在する有機物の高精度測定
Publicly Offered Research
Project Area | Evolution of molecules in space: from interstellar clouds to proto-planetary nebulae |
Project/Area Number |
26108509
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
青木 順 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (90452424)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | イメージング質量分析 / アストロバイオロジー / 隕石の表面分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はイメージング質量分析により、マーチソン隕石に含まれている有機物成分の分布情報を得ることを目的としている。従来の隕石の表面分析に用いられてきた二次イオン質量分析法(SIMS)では分子がフラグメント化してしまうため、有機物の分析は困難であった。そこで、本研究ではフラグメンテーションを起こさないソフトなイオン化が可能なレーザー照射によるイオン化法を取り入れた。測定には当研究室で開発した、高質量分解能・高空間分解能のイメージング質量分析システム(MULTUM-IMG2)を用いた。これまでレーザーによるイオン化法では空間分解能の低さが課題となっていたが、本システムではそれを克服して1μmの空間分解能を達成しており、詳細なイオンの分布情報を得ることができる。 この装置を用いてマーチソン隕石の小片をイメージング質量分析により分析した。マーチソン隕石はもろい形質であり薄片にするのが難しいため、新たに開発した埋め込み研磨法によりサンプルプレートに固定した。このサンプルにレーザーを照射してイオン化し観測した結果として、いくつかの金属や有機物についてイオン像を得ることができた。さらにこれらの分布像を電子顕微鏡像と比較して、有機物の存在する場所と分布構造について検討した。また有機物のイオン化については、イオン化効率を高めて検出感度を向上させるためにSALDIなど新規のイオン化法の適用の可否について検討を行った。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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