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2014 Fiscal Year Annual Research Report

超低速ミュオンビームにおける高精度ビームプロファイルモニターの開発

Publicly Offered Research

Project AreaFrontier of Materials, Life and Elementary Particle Science Explored by Ultra Slow Muon Microscope
Project/Area Number 26108712
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

佐藤 朗  大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (40362610)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2016-03-31
Keywordsミューオン / ビームモニター / 超低速ミューオン / CCD / 無機シンチレーター
Outline of Annual Research Achievements

J-PARC物質・生命科学研究施設では、超低速ミュオンとよばれる画期的なビーム性能を有するミュオンビーム生成装置の開発を進めている。電子と正電荷ミュオンの結合状態であるミュオニウムにレーザーを照射することで、ほぼ停止状態のミュオンを発生させ、それを加速させることで、50eV~500keVのエネルギーを持ち、平行でかつビームサイズの小さな超低エネルギーのミュオンビームを作り出す計画である。ビームサイズの目標は最小で数十マイクロメートルである。このような性質のミュオンビームが実現されたことを実証するためには、数マイクロメートルの位置分解能でエネルギー50eVのミュオンビームプロファイルを測定可能なビームモニターの開発が必要である。本研究は、この超低速ミュオンに用いる高感度かつ高精度なビームプロファイルモニターを開発するものである。エネルギー50eVの超低速ミュオンのサイズを直接測定することは難しいので、本システムではミュオンが崩壊した際に放出する陽電子の位置を検出することで親粒子であるミュオンの位置を推定する。プロファイルモニターは、陽電子通過により発光する蛍光板、光学レンズ系、高感度カメラ、画像収集システムにより構成される。
初年度の研究では、まず、光学系の検討、最適な蛍光板の調査、期待される光量とノイズ量の計算を行った。2種類のタイプの異なる新型暗視カメラを借りて、光学系を組み、90Sr線源からのβ線に蛍光板よりが光る様子を撮影することで、カメラ性能を確認し、本手法の問題点を洗い出した。これにより本システムで使用するカメラ機種を決定した。また、光学系において焦点や倍率を微調整するための駆動系の設計と開発を進めた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

連携研究者の前坂氏の協力により、X線自由電子レーザーSACLA用の高精度ビームプロファイルモニター用に開発された光学システムをベースに本プロファイルモニターの光学系を検討した。これにより光学分解能2μmの光学レンズ系の目処が立った。また、光学駆動系については、USB経由で容易に精度良く調整できるシステムを開発し、動作試験を行った。さらに、浜松ホトニクス社製の2台の高感度カメラ(C9100-23B、C8484-05G+M7971-01)を用いて、厚さ100μmの無機結晶シンチレーターYAG(Ce)に90Sr線源からのβ線を照射し、発光の様子を撮影したところ、画像のノイズ量に対し光量が不十分であることが判明した。この結果を踏まえ、より高発光の蛍光物質を調査することにした。また、2年度目に実施するビーム試験のために、J-PARCミュオン施設に実験提案書を提出した。

Strategy for Future Research Activity

まず、YAG(Ce)に変わる高発光の蛍光体を選定する。その上で、光学系を再度検討し、J-PARCでのビーム試験用のプロファイルモニターシステムを構築し、ビーム試験において、その性能を調査する。

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Published: 2017-01-06  

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