2014 Fiscal Year Annual Research Report
軟X線用の背面反射回折環二次元イメージング機構の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Interdisciplinary research on quantum imaging opened with 3D semiconductor detector |
Project/Area Number |
26109504
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
佐々木 敏彦 金沢大学, 人間科学系, 教授 (40251912)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | SOI検出器 / 回折環 / 軟X線 / 残留応力 / 半価幅 |
Outline of Annual Research Achievements |
軟X線による重要機械金属部品の品質評価を高速で高精度化するため、SOIピクセル検出器方式の実現を目標に、以下の検討を行った。 まず、SOIピクセル検出器による軟X線の二次元イメージングに関する基盤整備を行い、工業材料の回折環計測実験が可能になった。次に、小型軟X線管を用いた基礎実験を行い、感度、耐久性に関する検証を行ない、現状の測定システムで良好なデータが得られる見通しを得た。続いて、デバイリングの計測実験を前方回折について実施し、良好な成果を得た。さらに、デバイリングデータの解析を独自プログラムを作成して進め、残留応力および硬度との対応関係を検証した。後者に関してはイメージングプレート方式による従来技術と同様な傾向が得られた。前者については、数10%程度の誤差が発生しており、平成27年度に引き続いて検討することとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高エネ研で開発されたSOI検出器の工業的利用を目標として、Cr管球等の軟X線による高回折角の回折環を計測するための測定システムを構築でき、鉄鋼材料、ステンレス鋼、ニッケル基合金の回折環を規則できるようになった。これらの回折データを解析するためのソフトウエアを種々作成し、回折環全体の半価幅が得られるようになった。これにより、測定サンプルの結晶状態を高速に評価するための基礎基盤が出来上がった。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の目標の一つである残留応力の決定を目標とし、そのために必要な回折環計測精度の向上とデータ解析ソフトウエアの改良を進める。さらに、回折環計測可能面積を増大させるため、SOIチップを現状の2枚から4枚に増加させ、そのための評価回路の新規製作とその検証実験を行う。
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