2015 Fiscal Year Annual Research Report
高精度AE計測によるキンク変形機構の動的解析
Publicly Offered Research
Project Area | Materials Science of synchronized LPSO structure -Innovative Development of Next-Generation Lightweight Structural Materials- |
Project/Area Number |
26109707
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
榎 学 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70201960)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | LPSO構造 / アコースティック・エミッション / キンク変形 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、高強度・高耐熱性を示すシンクロ型Long-Period Stacking Ordered (LPSO) 構造を有したMg合金が注目されている。LPSO-Mg合金の高強度化にキンク変形が強く影響を与えていることが報告されているが、未だに動的な変形挙動や破壊機構は詳細に解明されていない。我々はこれまで、AZ系Mg合金に対して、AE法を用いて双晶生成消滅機構及び破壊靱性の評価を行ってきた。本研究においては、AE波形に対する周波数特性全体を利用したクラスタリング解析及び抽出されたAEイベントに対する逆解析を用いて、LPSO-Mg合金における変形・破壊挙動をin-situに評価することを目的とした。 A1材(Mg85Zn6Y9、LPSO相体積率100 %、一方向凝固材)0°試験片に対して圧縮試験を行い、試験中に計測されたAE波形に対してクラスタリング解析を行った。各クラスタに考えられるAE源を対応付けることで、LPSO-Mg合金に対する圧縮試験における変形・破壊機構をAE法を用いてin-situに評価することができた。B1材(Mg97Zn1Y2、LPSO相体積率25 %、鋳造まま材)、 B2材(Mg85Zn6Y9、LPSO相体積率100 %、鋳造まま材)に対する破壊靭性試験において、破面及び表面観察結果からき裂進展挙動を考察した。これらはクラスタリング解析結果と一致したことから、LPSO-Mg合金に対する破壊靭性試験におけるき裂進展挙動をAE法を用いてin-situに評価することができたと考えられる。AZ31合金及びB1, B2材に対する破壊靭性試験において、逆解析より推定された破壊のサイズと破面で観測された破壊のサイズは同程度であった。同様にA1材0°試験片に対する圧縮試験において、推定された高さ方向の変位は測定結果と同程度であった。これより、Mg合金においてAE信号解析を用いてキンク変形及びき裂進展挙動を定量的に評価できる可能性を示すことができた。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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