2014 Fiscal Year Annual Research Report
LPSO構造生成過程でのその場XAFSと第一原理XANESによる重元素の挙動解析
Publicly Offered Research
Project Area | Materials Science of synchronized LPSO structure -Innovative Development of Next-Generation Lightweight Structural Materials- |
Project/Area Number |
26109714
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉岡 聰 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50452818)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | X線吸収分光 / Mg基合金 / 長周期積層構造 / 熱処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
LPSO構造を有すMg合金のうち熱処理によりそのStack構造を形成するMg-Zn-Gd系を研究対象としている.熱処理は,①積層欠陥の形成が報告されている573 K,10時間,大気中および②LPSO構造の形成が報告されている753 K,24時間,大気中で熱処理した試料を準備した.XAFS実験は,SPring-8 のBL01B1でZn K端およびGd L3端を透過法で測定した.さらにそれに先立つ予備実験をSAGA-LSの九州大学ビームラインで行った.XAFS測定試料は各吸収端で適切な透過率となるように切断・研磨し厚さを調製した.また,XAFS測定の結果を定量的に評価するには,試料の組織および組成を把握することが必要不可欠である.そこで組織観察に,X-CTおよび集束イオンビーム(FIB)と走査電子顕微鏡(SEM)を組み合わせたFIB-SEMによる3次元構造観察を手段とし,組成分析にはSEM-EDXを用いて確認した.Gd L3端では,熱処理前後のスペクトル変化はごく僅かである.一方,Zn K端では,573 Kの熱処理と熱処理前のスペクトルを比較して大きな変化がないものの,753 Kの熱処理では,明瞭な変化が現れた.このZn K端の変化は、積層欠陥形成過程ではZnの局所的構造に変化はないが,積層欠陥からLPSO構造を形成する段階で大きく変化したことを示唆している.組成分析により753 Kの熱処理後試料ではZnは90%以上がLPSO相に存在し,XAFSスペクトルはLPSO相からであることが確認できた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
放射光実験のビームタイムも順調に獲得し,データを得ている. X線吸収分光だけでなく他の分析手法も併用することで,実験結果の詳細な分析を進めている.
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Strategy for Future Research Activity |
得られてたXAFS実験スペクトルを詳細に解析するために,第一原理法によるXAFS理論スペクトルを算出し,それと実験結果を照合する.さらにマイクロビームX線を用いた,結晶粒の選別をしてのXAFS測定を予定している.
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Research Products
(4 results)
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[Presentation] Local structure analysis of LPSO by XAFS2014
Author(s)
S. Yoshioka, Y. Kobayashi, K. Yasuda, S. Matsumura
Organizer
The 2nd International Symposium Long-Period Stacking Ordered Structure and Its Related Materials (LPSO2014)
Place of Presentation
Hotel Nikko Kumamoto, Japan
Year and Date
2014-10-05 – 2014-10-08