2015 Fiscal Year Annual Research Report
金属錯体πナノシートの界面創製と物性
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular Architectonics: Orchestration of Single Molecules for Novel Function |
Project/Area Number |
26110505
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西原 寛 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (70156090)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ナノシート / 金属錯体 / CONASH / 機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
金属錯体は金属イオンや配位子の選択・設計により多様な結合様式や幾何構造、化学的ならびに物理的機能を示す。金属錯体をユニットとして連結した高次構造体は、ユニット単体とは異なる新しい物性・機能を発現することから興味深い。申請者は二相界面錯形成反応を利用したニッケラジチオレン(NiDT)ナノシート(2013年報告の初めての機能性配位ナノシート(CONASH))の高質化と物性解明を進めるとともに多種の新規CONASHの合成および物性・化学特性・機能解明を行った。 強電子相関系CONASH については、NiDTナノシートがレドックス活性で錯体ユニットNiDTが0価と-1価の間の酸化状態を可逆的に制御できることを見出し、NiDT0では160 S cm-1の高導電性を示し、光電子分光やバンド構造の理論計算により金属的であることを明らかにした。また関連物質として、二次元トポロジカル絶縁性に重要なスピン-軌道相互作用を大きくするために重原子導入の研究を行い、改良した二相界面錯形成法を用いるパラジウムジチオレン(PdDT)ナノシートの合成と物性評価および白金(PdDT)ナノシートの合成に成功した。他の機能性CONASHに関しては、ビス(テルピリジン)錯体をユニットとするM(TPY) ナノシートの創製を行った。液液界面錯形成法で大面積の均一な多層フィルムが得られ、Fe(TPY)ナノシートはFeIIの紫色とFeIIIの薄黄色、Co(TPY) ナノシートはCoIIの薄黄色とCoIの青色の変化をする。これらを高分子固体電解質と組合わせて全固体型デュアルエレクトロクロミックデバイスを作製した。また高い光機能性をもつビス(ジピリナト)亜鉛ZnDP1の結晶性CONASHを合成した。このCONASHはSnO2基板上で光電変換特性を示した。さらにポルフィリンをコアとする四方向ジピリン配位子を用いて碁盤型のZnDP2ナノシートを合成した。このナノシートはZnDP1に比べて広い光吸収波長域と高い光電変換量子収率を示した。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(17 results)