2015 Fiscal Year Annual Research Report
神経活動依存的に変化するヘパラン硫酸プロテオグリカンの機能解析
Publicly Offered Research
Project Area | Deciphering sugar chain-based signals regulating integrative neuronal functions |
Project/Area Number |
26110726
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
神村 圭亮 公益財団法人東京都医学総合研究所, 脳発達・神経再生研究分野, 主席研究員 (30529524)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ヘパラン硫酸 / プロテオグリカン / シナプス可塑性 / ショウジョウバエ |
Outline of Annual Research Achievements |
ヘパラン硫酸プロテオグリカン(HSPG)はヘパラン硫酸鎖を介して多様な分子と相互作用することで、様々な発生過程及び生理機能を調節する。しかしながら、シナプス可塑性におけるHSPGの機能については未だ不明な点が多い。そこで我々はグルタミン酸作動性シナプスのモデルであるショウジョウバエの神経筋接合部(NMJ)に注目し、シナプス可塑性におけるHSPGの役割を調べた。ショウジョウバエは飢餓状態に陥るとオクトパミンシグナルが増大し、その結果、NMJにおけるシナプス終末の数及び運動速度が増加することが知られている。これまでの我々の解析から、グリピカンDlpはオクトパミンシグナルによって発現レベルが変化することでシナプスの可塑的な形態変化及び運動能を調節すること、またこの際、HSの6-O硫酸基という特定の糖鎖修飾が重要な役割を果たすことが示唆された。さらにDlpの詳細な作用機構を調べるため、Dlpがグルタミン酸受容体の局在を調節する可能性について調べた。ショウジョウバエのグルタミン酸受容体は4つのサブユニットからなるが、その一つであるGluRIIAは神経活動依存的なシナプス形成において重要であることが知られている。解析の結果、野生型においては飢餓に伴いシナプス後部におけるGluRIIAのレベルが減少する一方、Dlpノックダウン個体では飢餓前においてGluRIIAのレベルは既に野生型より高く、また飢餓によりさらに増大することが判明した。この結果からDlpはシナプス後部においてGluRIIAの局在を抑制することによってシナプス可塑性を調節することが示唆された。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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