2014 Fiscal Year Annual Research Report
植物ペルオキシソームの品質管理におけるオートファジー制御機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Multidisciplinary research on autophagy: from molecular mechanisms to disease states |
Project/Area Number |
26111523
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
後藤 志野 (山田志野) 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 特別研究員(RPD) (30634125)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | オートファジー / ペルオキシソーム / シロイヌナズナ / 品質管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はオートファジーによるペルオキシソーム分解のシグナル伝達経路の解明、および植物におけるオートファジー制御機構の特異性を明らかにすることが目的であり、本年度は以下の解析を進めた。
1. LON2によるオートファジー抑制機構の解明:LON2欠損株ではオートファジーによるペルオキシソーム分解が亢進する。LON2によるオートファジー制御機構を明らかにするために、GFP-LON2を発現させた形質転換体を作出し、GFP抗体による免疫沈降および質量分析を行い、LON2と相互作用する因子の同定を進めた。 2. 植物における新規オートファジー遺伝子の探索:ペルオキシソーム数が増加し局在が異常となったpeup変異体が多数単離されており、複数のオートファジー遺伝子が含まれることを明らかにした。また、遺伝子未同定の変異体群の中には、動物や酵母では発見されていない新規の因子が含まれる可能性があるため、次世代シークエンサーにより変異箇所の特定を行った。変異箇所をより限定するためのマップベースクローニングを行う準備を進めた。 3. オートファジー関連因子のホモログの解析:他生物において近年報告されたペルオキシソーム分解に関わる因子のホモログを植物において探索し、変異系統の確立およびそれら変異体でのペルオキシソームの可視化を推進した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
peup変異体群の解析は、植物における新規オートファジー因子の発見を目指すものであるが、次世代シークエンサーのみでは原因遺伝子の特定に困難を見出した。しかし、マッピングを行うための準備を進めることができたので、次年度以降、遺伝子の同定を推進できると考えている。その他、可視化ライン、変異株の確立など、次年度の解析のための準備が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に引き続きLON2相互作用因子の解析を行う。また、これまでに得られているpeup変異体の遺伝子同定を行う。植物におけるオートファジーの特徴を把握する為に、植物のatg変異体を用いた各種生理実験を行う。
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[Journal Article] Plant autophagy is responsible for peroxisomal transition and plays an important role in the maintenance of peroxisomal quality2014
Author(s)
M. Shibata, K. Oikawa, K. Yoshimoto, S. Goto-Yamada, S. Mano, K. Yamada, M. Kondo, M. Hayashi, W. Sakamoto, Y. Ohsumi, M. Nishimura
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Journal Title
Autophagy
Volume: 10
Pages: 936-937
DOI
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