2014 Fiscal Year Annual Research Report
大腸がん悪性化における上皮管腔組織秩序の破綻
Publicly Offered Research
Project Area | Regulation of polarity signaling during morphogenesis, remodeling, and breakdown of epithelial tubular structure |
Project/Area Number |
26112711
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三木 裕明 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (80302602)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 癌 / シグナル伝達 |
Outline of Annual Research Achievements |
大腸がん悪性化におけるMagExの役割を明らかにするため、遺伝子改変マウスを用いた個体レベルでの解析、マウス腸上皮から採取した細胞を用いたオルガノイド培養での解析、培養細胞を用いた分子機能解析、を行った。個体レベル解析では、既に開始しているApcΔ14/+MagEx-/-二重変異マウスの解析の他、DSS(デキストラン硫酸ナトリウム)投与による炎症誘発性の腸ポリープ形成の実験も行い、MagEx遺伝子欠損によるがん悪性化への効果について調べた。また、DSS投与への初期応答として起こる腸での炎症についてもMagEx遺伝子欠損の効果を調べた。オルガノイド培養解析では、ApcやMagExの単独および二重変異マウスから採取した腸上皮のクリプト部をマトリゲル中で三次元培養することで、オルガノイドを形成させた。形成されるオルガノイドは腸上皮を構成する各種細胞へ分化しながら上皮組織秩序を形成・維持できることが知られており、この培養系を用いて細胞の増殖・分化、また細胞の接着や極性など上皮組織としての秩序がMagEx遺伝子欠損によってどのように変化するか調べた。分子機能解析では、培養系の上皮細胞(MDCKやCaco-2など)を用いた細胞生物学的解析を行った。MagExの機能を抑制するPRLの過剰発現やMagEx自身のノックダウンを行い、培養上皮細胞の極性や形態、増殖性などにどのような違いが起こるか調べた。MagExはMg2+の輸送を担っていることを明らかにしているので、Mg2+プローブを用いた生細胞イメージングを行い、上皮の極性化やその破綻過程におけるMg2+動態についても調べた。またMDCK細胞などでは、コラーゲンゲル中で三次元培養することで立体的な上皮管腔組織を作ることも知られているので、この系で上皮組織構築にどのような影響が見られるかも調べた。年度途中で本研究を廃止することになったため、いずれの実験も途中段階にあり、科学的に明確な結論はまだ得られていない。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
-
-
[Journal Article] Reconstruction of insulin signal flow from phosphoproteome and metabolome data.2014
Author(s)
Yugi K, Kubota H, Toyoshima Y, Noguchi R, Kawata K, Komori Y, Uda S, Kunida K, Tomizawa Y, Funato Y, Miki H, Matsumoto M, Nakayama KI, Kashikura K, Endo K, Ikeda K, Soga T, Kuroda S.
-
Journal Title
Cell Reports
Volume: 8
Pages: 1171-1183
DOI
Peer Reviewed