2015 Fiscal Year Annual Research Report
概日リズムから解き明かす植物の発生・分化の基本原理
Publicly Offered Research
Project Area | Multidimensional Exploration of Logics of Plant Development |
Project/Area Number |
26113510
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
遠藤 求 京都大学, 生命科学研究科, 准教授 (80551499)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | シロイヌナズナ / 分化誘導 / 細胞運命決定 / 概日時計 |
Outline of Annual Research Achievements |
概日時計は24 時間周期の外部環境変化に対応するための仕組みである。植物の概日時計は、光周性花成やバイオマスへの関与が知られている一方で、概日時計の発生・分化への関与はこれまで知られていない。くわえて、概日リズムを失った時計変異体においても発生・分化に顕著な表現型は報告されていないことから、これまで発生・分化における概日時計の影響はそれほど考慮されてこなかった。しかし、様々な傍証から植物の細胞分化においても何らかの形で概日時計が関わっている可能性が強く示唆されている。私たちは葉肉から維管束への分化誘導系および1 細胞解析系を用いて、細胞運命決定における概日時計の役割を明らかにすることを目的とし研究を行った。
【 形質転換体の作出】分化マーカーのレポーター系統の作出を行い、ほとんどの系統ではT2もしくはT3まで進んだ。時計変異体および野生型におけるレポーターの発現パターンから細胞運命決定における概日時計の役割を明らかにするための基盤が整備された。 【概日時計による維管束分化メカニズムの解明】前年度までに概日時計の変異体では維管束分化が誘導されないことを示した。今回、時計変異体による維管束分化の阻害は葉肉→維管束幹細胞への脱分化阻害の結果であり、維管束幹細胞→維管束細胞への分化が阻害されているbes1変異体とは異なる制御メカニズムであることを見出した。これにより、これまでのBES1を介した概日時計制御の仮説を見直した。 【シロイヌナズナにおける1細胞解析】前年度までに確立したシロイヌナズナにおける1細胞解析系を用いて、4時間おき5日間にわたる時系列データのサンプリングを行った。逆転写およびその後のqPCR解析による予備実験は概ね良好であったため、大規模なRNA-seq解析のための準備を進めている。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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