2015 Fiscal Year Annual Research Report
レトロトランスポゾンによる哺乳類母子間ゲノム・遺伝子相関と雑種強勢
Publicly Offered Research
Project Area | Correlative gene system: establishing next-generation genetics |
Project/Area Number |
26113706
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Research Institution | National Institute of Health Sciences |
Principal Investigator |
小野 竜一 国立医薬品食品衛生研究所, 毒性部, 主任研究官 (10401358)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | レトロトランスポゾン / 胎盤 |
Outline of Annual Research Achievements |
胎盤は哺乳類の発生で最初に形成される臓器であり、母子間での栄養・ガス交換などの機能を持つ。また、胎盤は妊娠が成立している間に母体から免疫的に拒絶されることはない。哺乳類は胎盤なくしては母体内で生存できない。このように重要な臓器である胎盤は、我々真獣類と未熟ではあるが有袋類だけが持ち、単孔類は持たない。すなわち、哺乳類の胎生は、単孔類との分岐後、有袋類との分岐前の1億6500万年前~1億5000万年前の間に獲得されている。我々は、比較ゲノム解析より、有胎盤類に特異的なレトロトランスポゾン由来の父性発現インプリンティング遺伝子 Peg10 を単離した。さらに、我々は、Peg10 の機能解明のために Peg10 KO マウスを作製し、Peg10 がレトロトランスポゾン由来の遺伝子でありながら哺乳類の胎盤発生に必須な機能を持つ事は明らかにしたが、Peg10 がどのようなメカニズムで機能しているかは不明であった。そこで、Peg10 KO マウスの遺伝子発現解析より、Peg10 が胎盤において自然免疫活性を抑制していることを明らかにした。そこで、Peg10 が自然免疫シグナルのどのカスケードを抑制しているのかを解明するためにPeg10 KO マウスと自然免疫活性をKOしたマウスのダブルKOマウスを作製した。Peg10 KO マウスと自然免疫活性をKOしたマウスのダブルKOマウスは、出産に至ったマウスは得られず、通常のPeg10 KOマウスと同様に初期胚致死となったため、Peg10 KO マウスの胎生致死の原因は自然免疫の活性化のみでは説明できないことを明らかにした。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Cognitive Function Related to the Sirh11/Zcchc16 Gene Acquired from an LTR Retrotransposon in Eutherians.2015
Author(s)
Irie M., Yoshikawa M., Ono R., Iwafune H., Furuse T., Yamada I., Wakana S., Yamashita Y., Abe T., *Ishino F., Kaneko-Ishino T.
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Journal Title
PLoS Genetics
Volume: 11
Pages: 1005521
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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