2014 Fiscal Year Annual Research Report
非コードDNAによる染色体複製制御機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Functions of non-coding DNA region for genome integrity |
Project/Area Number |
26114710
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
升方 久夫 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (00199689)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | テロメア / Taz1 / Rif1 / Sgo2 / 分裂酵母 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.染色体の特定の部位の複製タイミングをS期後期まで遅らせる制御には、染色体腕部複製開始点近傍にあるテロメア配列が関与する。このしくみの解明と染色体全域での複製制御の普遍的理解に向けて、以下の研究成果をあげた。(1)テロメア配列に結合するTaz1とともに制御に重要な働きをするRif1の機能解析を行い、N末端にあるProtein phosphatase 1 (PP1) 結合モチーフが染色体全域での制御に必要であること、いっぽう高度に保存されたC末端50アミノ酸がRif1のテロメア局在に必要であり、Taz1依存的開始点の制御に必要である。(2)Taz1, Rif1依存的な腕部後期開始点がG1期特異的に核膜近傍のテロメアに隣接し、この局在にはTaz1, Rif1, テロメア配列が必要であり、いっぽう初期複製開始点はこのような局在がみられないことを示した(論文準備中)。 2.Shugoshin 2 (Sgo2)がサブテロメア領域の複製タイミング制御に関与するしくみの解明を加納純子氏との共同研究で実施し、Sgo2が複製開始ステップでのDDK (Dbf4依存キナーゼ)活性化によって促進されるSld3の開始点への結合段階を抑制することを見いだした(論文投稿中)。Sgo2とSld3を繋ぐしくみについては、Sgo2と相互作用するオーロラキナーゼ(Ark1)について検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
複製タイミング制御機構に、腕部複製開始点の核内での局在とりわけテロメアへの隣接が必要であることを見いだした点は大きな成果である。またSgo2による複製タイミング制御に関して加納氏と共同研究を行った成果を投稿中である。上記の成果をより速やかに発表論文にする必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
以下の研究計画尾実施し、テロメア配列とテロメア因子による複製タイミング制御のしくみを解明する。(1)Rif1のC末端領域はTaz1との結合に関与しないにもかかわらずRif1のテロメアへの局在に必要である。この領域はRif1-Rif1相互作用に必要であるとの結果を得ており、複合体形成がRif1局在や複製制御に関与するかを明らかにする。(2)腕部後期開始点がG1期にテロメアに隣接する反応にRif1とPP1の結合モチーフが必要である。PP1の標的因子を明らかにすることにより、腕部開始点のテロメア隣接メカニズムを明らかにし、複製タイミングと核内局在の関連を解明する。
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Research Products
(13 results)