2015 Fiscal Year Annual Research Report
セントロメア再編の分子メカニズム
Publicly Offered Research
Project Area | Functions of non-coding DNA region for genome integrity |
Project/Area Number |
26114711
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中川 拓郎 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (20324866)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 染色体再編 / セントロメア / 分裂酵母 / DNAリピート配列 / 相同組換え / 同腕染色体 / 染色体異常 / 遺伝病 |
Outline of Annual Research Achievements |
染色体異常は癌をはじめ様々な遺伝病(染色体病)を引き起こすことが知られている。ゲノムに散在するリピート配列はDNA組換えを介して染色体異常を生じるリスクがある。分裂酵母のセントロメア領域では、逆向きリピートの組換えにより左右の染色体腕が同一配列となった同腕染色体が形成される。興味深いことに、相同組換え因子として知られるRad51は同腕染色体の形成には必要ではなく、むしろ、阻害的に働く。それでは一体、どのような仕組みでリピート間での染色体再編が起きるのか? 分裂酵母を用いた解析により、我々はRad51やRad54を遺伝子破壊するとセントロメア・リピート間での非交叉型組換えが起きなくなることを明らかにした。一方、交叉型組換えを起こすMus81 DNA切断酵素はrad51欠失株での同腕染色体の形成に必要であった。これらの結果から、Rad51とRad54は非交叉型組換えを促進することで、交叉型組換えによる染色体再編を抑制すると考えられる(現在投稿中)。 rad51欠失株でRad8/Rad5/HLTFヘリケースを変異すると、同腕染色体の発生頻度が減少し、その代わりにセントロメア領域に直接テロメア配列が付加したテロセントリック染色体が増加した。これらの結果から、Rad8は染色体再編の初期過程に働き、その発生頻度を決定する因子であると考えられる(投稿準備中)。 我々は遺伝的スクリーニングを行い、染色体再編に働く新規因子factor of centromere rearrangement 1 (Foc1)を同定した。解析の結果、Foc1はRad51とは独立の組換え修復経路に働くことで染色体再編を引き起こすことが示唆された。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(18 results)