2014 Fiscal Year Annual Research Report
細胞周期を通じた染色体構造変換における非コードDNA領域の役割
Publicly Offered Research
Project Area | Functions of non-coding DNA region for genome integrity |
Project/Area Number |
26114718
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Research Institution | Japanese Foundation for Cancer Research |
Principal Investigator |
広田 亨 公益財団法人がん研究会, 研究所・実験病理部, 部長 (50421368)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | クロマチン / 染色体構造 / コンデンシン / トポイソメラーゼ / 未解構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
SMCタンパク質は、主として非コードDNA領域に存在し、クロマチン構造の決定に中心的な役割を担っているATPaseである。本研究の目的とするところは、SMCのはたらきを機軸とし、M期染色体の構築に向けたコヒージョンがいかに制御されているかを明らかにすることである。昨年度に行ったChIP-sequence解析から、非コードDNA領域にはSMCタンパク質とともに複製によって生じるDNAの絡まりを解除するトポイソメラーゼII―alpha(トポ2)が濃縮することを見出した。このことから本年度はトポ2とSMCタンパク質(コンデンシン複合体及びSMC5/6複合体)との関連を解析した。これまでの研究でトポ2はM期染色体の中軸においてコンデンシン複合体と共局在することが分かっているので、コンデンシンとの相互作用を免疫沈降実験により調べた。その結果、M期特異的にコンデンシンIIがトポ2と結合することが示唆された。それぞれの変異体を作成して結合解析を進めたところ、結合ドメインが見出された。その結合ドメインの生物種間の比較、および3次元構造予測データから、結合に必須のアミノ酸配列を特定した。コンデンシンIIとトポ2の結合の意義を明らかにすべく、その点変異体の細胞表現型の解析を進めている。Smc5/6複合体については、それを不活性化すると、非コード領域に生じた未解構造を解消できなくなり、染色体が適正に構築されず分配の際に無数のDNAブリッジを発生することを見出した。複製過程に生じるDNAの未解構造unresolved structuresを解消して独立した姉妹染色分体を形成するうえでこれらのSMCタンパク質が不可欠な役割を担っていることが示唆された。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Esco1 acetylates cohesin via a mechanism different from that of Esco22015
Author(s)
Minamino, M., Ishibashi, M., Nakato, R., Akiyama, K., Tanaka, H., Kato, Y., Negishi, L., Hirota, T., Sutani, T., Bando, M., Shirahige, K.
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Journal Title
Current Biology
Volume: 25
Pages: 1694-1706
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Presentation] がんと染色体2015
Author(s)
広田 亨
Organizer
第69回日本臨床細胞学会細胞検査士教育セミナー
Place of Presentation
東京
Year and Date
2015-08-30
Invited
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