2015 Fiscal Year Annual Research Report
全ゲノムシークエンスによる肝癌関連の新規機能性非コード領域の探索と機能解析
Publicly Offered Research
Project Area | Functions of non-coding DNA region for genome integrity |
Project/Area Number |
26114721
|
Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
藤本 明洋 国立研究開発法人理化学研究所, 統合生命医科学研究センター, 副チームリーダー (30525853)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | がんゲノム / 非コード領域 |
Outline of Annual Research Achievements |
がんゲノムの変異は、発がんのメカニズム解明のために、最も重要な研究課題の一つである。次世代シークエンサーの導入により、網羅的変異解析が可能となり、多くのがん種で変異解析が行なわれている。しかしながら、ほとんどの研究が、タンパクをコードするエクソン領域に着目した報告であり、ノンコーディング領域の変異や構造異常の包括的解析は、ほとんど報告されていない。 我々は、300症例の肝癌の全ゲノムシークエンスを解析し、点突然変異、挿入・欠失、コピー数変異、構造異常を網羅的に解析した。点突然変異や短い挿入・欠失の数を解析し、有力なドライバー遺伝子候補として38遺伝子を同定した。また、ノンコーディング領域においては、ノンコーディングRNA(NETA1、MALAT1)や複数の遺伝子のプロモーター(TERT, BCL6など)に統計的に有意に多い変異が存在した。構造異常を詳細に解析したところ、構造異常の数はDNA複製タイミングと相関することが明らかになった。CDKN2A、CCND1、TERT、ASH1L、NCOR1などの遺伝子に複数のサンプルで構造異常が存在していた。構造異常と遺伝子発現量の相関を解析したところ、構造異常が遺伝子発現量に影響することが明らかになった。特に、TERT遺伝子では、プロモーター領域にHBVの挿入や構造異常が検出され、それらはTERT遺伝子の高い発現と相関していた。 この研究により、肝臓がんにおける、ノンコーディング領域の変異や構造異常の重要性が示唆された。
|
Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(9 results)
-
-
-
-
-
[Journal Article] Exome analyses of long QT syndrome reveal candidate pathogenic mutations in calmodulin-interacting gene.2015
Author(s)
Shigemizu D, Aiba T, Nakagawa H, Ozaki K, Miya F, Satake W, Toda T, Miyamoto Y, Fujimoto A, Suzuki Y, Kubo M, Tsunoda T, Shimizu W, and Tanaka T
-
Journal Title
PLoS One
Volume: 10
Pages: e0130329
DOI
Peer Reviewed
-
-
-
-