2015 Fiscal Year Annual Research Report
記憶ダイナミクスの時空間的解析
Publicly Offered Research
Project Area | Principles of memory dynamism elucidated from a diversity of learning systems |
Project/Area Number |
26115519
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
高橋 琢哉 横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20423824)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | シナプス可塑性 / グルタミン酸シナプス / PET |
Outline of Annual Research Achievements |
動物が新しいことを経験し学習や適応をする際に、脳に変化が起きる。この変化のことを可塑性と呼ぶ。グルタミン酸シナプスは脳内シナプスの約9割を占めており、精神神経活動において中心的な役割を果たしている。グルタミン酸受容体の中ではAMPA型受容体とNMDA型受容体が主に研究が進んでいる。グルタミン酸受容体の一つであるAMPA受容体はグルタミン酸シナプスの機能を中心的に担っており、従って精神神経機能発現の主役とも言える分子である。AMPA受容体にはGluA1-GluA4の4つのサブタイプが存在し、この中の組み合わせで4量体を形成している。申請者らは様々な行動/環境における経験依存的AMPA受容体シナプス移行について研究を展開してきた。 げっ歯類における海馬は非常によく研究されている記憶の中枢である。海馬学習におけるAMPA受容体シナプス移行の関与を検証するために申請者らは海馬依存的文脈恐怖学習であるinhibitory avoidance task (IA task)を使用した。暗い部屋と明るい部屋を隣接させ、ネズミが自由に行き来できるようにする。通常ネズミは暗い部屋を好むため、暗い部屋に入ろうとするが、暗い部屋に入った瞬間に電気ショックを与えると、暗い部屋に入らず明るい部屋に留まる。明るい部屋に留まっている時間が長いということが学習の成立を意味する。筆者らはIA学習成立により海馬CA3-CA1シナプスにおいてAMPA受容体がシナプス後膜へ移行すること、AMPA受容体のシナプスへの移行が記憶成立に必要であることを示した。 本研究ではシナプス機能分子をヒトでイメージングする方法の開発を目指している。シナプス機能分子へ結合する候補化合物のスクリーニングに上述のIA taskを用いた。このスクリーニングにより特定した化合物を用いてPET Probeを作製中である。すでに有望な化合物は見出しており、今後そのvalidationを行っていく。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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