2015 Fiscal Year Annual Research Report
注意レベルによって制御される聴覚記憶形成のための神経メカニズムの解明
Publicly Offered Research
Project Area | Principles of memory dynamism elucidated from a diversity of learning systems |
Project/Area Number |
26115526
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Research Institution | Okinawa Institute of Science and Technology Graduate University |
Principal Investigator |
杉山 陽子 (矢崎陽子) 沖縄科学技術大学院大学, その他の研究科, 准教授 (00317512)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 記憶 / 学習 / 聴覚 |
Outline of Annual Research Achievements |
本系研究計画の最終年度にあたる平成27年度は、本研究を論文にまとめて投稿するための研究を行った。本来の研究計画では、注意・覚醒といった動物の内的状態による記憶形成の制御の神経メカニズムを明らかにする予定であったが、論文を作成する都合上、脳内のどの領域に記憶が形成されるのか、この記憶は聴覚経験という感覚経験によるもので、自身の発声などには影響されないことを明らかにするための研究を行った。具体的には平成26年度の研究から示された終脳のNCM核に注目し。親の歌を聴く前後でのこの領域の神経細胞の聴覚応答の変化を明らかにし、この聴覚応答の変化と歌の発達の関係を明らかにした。さらに、この聴覚応答の選択性は睡眠/覚醒といった動物の状態によっても変化することを明らかにした。これらの結果は論文にまとめ、Nature Communications 誌に掲載されることが決定している(Yanagihara & Yazaki-Sugiyama, 2016)。さらに注意といった動物の状態を制御すると言われている神経修飾物質、ノルアドレナリン(NE)の投与によっても聴覚応答の選択性が変化することを明らかにしてきており、今後は脳内のNEの制御核である青斑核の活動を制御し、NCM核の聴覚応答がどの様に変化するか、さらに歌学習への影響も調べていく予定である。 一方で本年度は脳スライス標本からのホールセル記録を用いて、NCM核の神経細胞を定性的に調べ、聴覚経験に依存したこれらの神経細胞の発達を明らかする研究をスタートさせた。このための設備費(蛍光装置)が計上されている。本研究課題は本年度で終了であるが、プロジェクトとしては継続していく予定である。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)