2014 Fiscal Year Annual Research Report
活性酸素種が担うマウス運動記憶の分散効果
Publicly Offered Research
Project Area | Principles of memory dynamism elucidated from a diversity of learning systems |
Project/Area Number |
26115532
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
遠藤 昌吾 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (60192514)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 8-ニトロ-cGMP / 小脳 / 記憶 / 分散効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
分散効果(spacing effect)は様々な動物の記憶に共通した性質として、記憶の形成・維持など、記憶のダイナミクスにおいて重要である。分散効果は神経活動中に惹起された様々な変化とともに、トライアル間の“休憩”の重要性を意味するが、“休憩中”の詳細な分子・神経機構は不明である。最近、“休憩中”にROS(活性酸素種)が産生されること、ROSがNO(一酸化窒素)と相互作用して持続性のシグナル分子(8-ニトロ-cGMP)が生成されることが見いだされた。そこで本申請ではNO系が重要な役割を果たし、分散効果が観察されるマウスの小脳依存性運動学習に着目して、以下の仮説を検証した;「学習の分散効果には、トライアル間の休憩中に産生されるROSとNOの相互作用による持続性シグナルが寄与する」。 本年度は、分散効果を解析するための視機性眼球応答(OKR)測定システムのセットアップを行った。さらに、小脳における8-ニトロ-cGMP系構成因子群の分布を小脳スライス及び小脳初代培養細胞を用いて詳細に解析した。8-ニトロ-cGMPおよび8-ニトロ-cGMPによりグアニル化されたタンパク質は小脳に存在しており、他の脳部位では極めて低濃度で存在していた。8-ニトロ-cGMPおよびグアニル化されたタンパク質は小脳プルキンエ細胞に局在していることを明らかにした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
OKRシステム用コンピュータのOSの入れ替えに伴い、既存の解析システムの更新・修正等を余儀なくされたため、データの取り込みと解析方法の確立に時間がかかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
本年得られた結果をもとにして、遅れているOKR測定を積極的にすすめる。
|
-
[Journal Article] Targeted deletion of ERK2 in cardiomyocytes attenuates hypertrophic response but provokes pathological stress induced cardiac dysfunction.2014
Author(s)
S. Ulm, W Liu, M Zi, H. Tsui, SK Chowdhury, S. Endo, Y. Satoh, S. Prehar, R. Wang, EJ Cartwright , X Wang.
-
Journal Title
J Mol Cell Cardiol
Volume: 72
Pages: 104-116
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
-
-
-
-
-
-
-
-