2015 Fiscal Year Annual Research Report
エネルギー代謝と転写制御をつなぐ新規ヒストンコードリーダーに関する研究
Publicly Offered Research
Project Area | Crosstalk of transcriptional control and energy pathways by hub metabolites |
Project/Area Number |
26116715
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西 英一郎 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30362528)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 転写 / ペプチダーゼ |
Outline of Annual Research Achievements |
メタロペプチダーゼnardilysin (NRDc)は、未知の経路で細胞外に分泌され、膜タンパク質の細胞外ドメイン切断を活性化する。一方NRDcは核にも局在し、H3K4me2に修飾特異的に結合し、NCoR/SMRT/HDAC3コリプレッサーと複合体を形成する。さらにNRDc 欠損マウスの解析から、NRDc が適応熱産生を負に制御していること、その機序としてNRDcがその酵素活性依存的にPGC1-alphaの転写コアクチベーター機能を抑制し、脱共役タンパク質UCP1発現を抑制していることが明らかになった。以上の結果は、NRDcが新たなヒストンコードリーダー、そしてペプチダーゼ活性依存性転写コレギュレーターであることを示唆した。NRDc欠損マウスは、糖代謝異常など多彩な代謝系表現型を呈しており、本研究では、NRDcの標的遺伝子プロモーター上での挙動を明らかにし,個体レベルの代謝制御にいかにつながっているかを解明することを目的とした。当該年度においては、当初の予定通り、野生型およびNRDc欠損マウス由来のMEF細胞を用い、ChIPシーケンスおよびRNAシーケンス法にて、NRDcの標的遺伝子を網羅的に同定することに成功した。さらに、膵β細胞特異的NRDc欠損マウスを作製し、膵β細胞に発現するNRDcがグルコース反応性インシュリン分泌を制御していることを明らかにした。膵β細胞においてNRDcは、転写コレギュレーターとしてβ細胞特異的転写因子の発現を制御しており、同制御がNRDcのペプチダーゼ活性に依存していることを示すことに成功した。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] Nardilysin is a Critical Regulator of Pancreatic β-Cell Function2015
Author(s)
Nishi K, Sato Y, Ohno M, Saijyo S, Sakamoto J, Chen P, Morita Y, Matsuoka T, Kita T, Inagaki N, Kimura T, Nishi E
Organizer
第79回日本循環器学会学術集会
Place of Presentation
大阪
Year and Date
2015-04-24 – 2015-04-26
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