2015 Fiscal Year Annual Research Report
一次性ミクログリア病:CSF-1R変異関連HDLSにおけるミクログリアの機能異常
Publicly Offered Research
Project Area | Glial assembly: a new regulatory machinery of brain function and disorders |
Project/Area Number |
26117506
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
池内 健 新潟大学, 脳研究所, 教授 (20372469)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ミクログリア / 認知症 |
Outline of Annual Research Achievements |
ミクログリアは脳内環境の維持に重要な生理的な役割を果たすことが知られている。ミクログリアの機能異常により神経軸索変性やオリゴデンドロサイト傷害が生じ大脳白質変性症をきたすことが知られている。このような疾患として,神経軸索スフェロイドを伴うびまん性白質脳症(HDLS)がある。HDLSの原因遺伝子であるCSF-1Rを介在するシグナル伝達異常がHDLSの病態となっていることが明らかにされている。平成27年度はHDLS患者由来の末梢血リンパ球を単離し,全RNAを抽出した後,次世代シーケンサーを用いたRNA-seq解析による網羅的な発現解析を実施した。末梢血のCSF-1Rの発現は,HDLS患者で低下傾向にあり,特にスプライスサイト変異,フレームシフト変異を有する患者でCSF-1Rの発現低下か顕著であった。CSF-1R以外にHDLS患者で発現が変動していた遺伝子としてISG15, CUBN, IRF7, AFI6, SIGLEC1などが挙げられる。これらの分子はインターフェロンなど炎症を介在する遺伝子の発現が変動しており,免疫系の変調がHDLSで生じている可能性が示唆された。HDLS患者剖検脳の免疫組織学的観察では,Iba1陽性のミクログリアが数,面積とも対照と比して有意に減少していた。ミクログリアの微細構造を明らかにするために免疫電顕による観察を行い,小胞体の形態異常がHDLS患者の脳のミクログリアで生じていることが明らかになった。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Globular glial mixed four repeat tau and TDP-43 proteinopathy with motor neuron disease and frontotemporal dementia2016
Author(s)
Takeuchi R, Toyoshima Y, Tada M, Tanaka H, Shimizu H, Miura T, Aoki K, Aikawa A, Ishizawa S, Ikeuchi T, Nishizawa M, Kakita A, Takahashi H
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Journal Title
Brain Pathology
Volume: 26
Pages: 82-94
DOI
Peer Reviewed
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