2015 Fiscal Year Annual Research Report
細胞膜輸送と細胞骨格再構築によるミエリン形成機構
Publicly Offered Research
Project Area | Glial assembly: a new regulatory machinery of brain function and disorders |
Project/Area Number |
26117513
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
匂坂 敏朗 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80359843)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 髄鞘 / オリゴデンドロサイト / Kif14 |
Outline of Annual Research Achievements |
中枢神経の髄鞘はオリゴデンドロサイトが神経軸索上でダイナミックに運動、形態変化し、幾重にも軸索に巻きつくことで形成される。髄鞘の多重層の形成には、細胞形質膜への多量の膜の供給と時期に応じた膜変形が必要であり、極めて高度な膜制御機構があるとされている。私共は、Kif14ミュータントマウスが髄鞘形成不全を呈することを明らかにしている。本年度は、Kif14のオリゴデンドロサイトの分化における機能を解析し、以下の結果を得た。 1)オリゴデンドロサイト様細胞であるFBD102b細胞にKif14をノックダウンしたところ、分化の初期段階である突起形成が抑制された。 2)Kif14ミュータントマウスには、神経細胞の細胞分裂異常があり、細胞分裂異常の神経細胞はアポトーシスを起こしていた。神経細胞の数が野生型マウスに比べて減少していた。 FBD102b細胞の結果から、Kif14が細胞自律的にオリゴデンドロサイトのミエリン形成を制御していることが考えられた。一方、Kif14ミュータントマウスの結果から、神経細胞の数の減少、軸索の本数の減少が、オリゴデンドロサイトの髄鞘形成に関与することも考えられた。Kif14ミュータントマウスにおける髄鞘形成不全は、Kif14の細胞自律的な効果による髄鞘形成不全、神経細胞数の減少による細胞非自律的な効果による髄鞘形成不全、その両方による効果と考えられた。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
神戸大学大学院医学研究科 生理学・細胞生物学講座 膜動態学分野 http://www.med.kobe-u.ac.jp/membrd/
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Research Products
(3 results)