2015 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内物質代謝系とオルガネラ膜輸送体の共進化
Publicly Offered Research
Project Area | "Matryoshka"-type evolution of eukaryotes |
Project/Area Number |
26117717
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
戸澤 譲 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (90363267)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ミトコンドリア / 輸送体蛋白質 / シアニディオシゾンシゾン / マラリア原虫 / 酵母 / 赤痢アメーバ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、オルガネラの初期成立過程およびその後の生物進化の課程において、代謝システムの統合・変遷に伴い分子進化を遂げ、生物細胞内に多様な物質輸送系をもたらしたと考えられるミトコンドリア輸送体(MC)を対象に機能解析研究を進めた。研究対象として、ヒト感染症の原因微生物として重要な熱帯熱マラリア原虫と、オルガネラ研究のモデル生物として重要なシアニディオシゾン、ユニークなオルガネラとしてマイトソームを有する赤痢アメーバ、ならびに多様な代謝系を進化させてきた出芽酵母を用いて、それぞれのMC分子種の同定、輸送基質特異性の解析による機能的役割、代謝経路の進化との相関性を明らかにすることを目指し研究を進めた。 平成27年度には、領域内共同研究より、赤痢アメーバのマイトソームにおける硫酸活性化系に必須なPAPS/PAP交換輸送体の分子同定に成功し、論文として報告をした。さらに、新たな膜蛋白質再構成系としてディスク状の脂質二分子膜(バイセル)を利用した膜蛋白質の試験管内合成に基づく再構成技術の構築に成功し、学会発表を行った。また、シアニディオシゾンの生育温度とMC機能の相関性を検証したところ、通常の膜輸送体よりも高い温度条件でMC輸送能の至適化を図ることができることを示し、学会発表を行った。 マラリア原虫のMC機能解析に関する成果は論文投稿準備をほぼ完了しているとともに、バイセルを利用した膜蛋白質再構成系についても論文投稿準備を進めている。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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