2014 Fiscal Year Annual Research Report
基本演算としての3次元構造類似比較技術とそのスパースモデリングへの応用
Publicly Offered Research
Project Area | Initiative for High-Dimensional Data-Driven Science through Deepening of Sparse Modeling |
Project/Area Number |
26120517
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
大渕 竜太郎 山梨大学, 総合研究部, 教授 (80313782)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 3次元形状比較 / 3次元形状検索 / コンピュータビジョン / 機械学習 / パターン認識 / 形状モデリング / マルチメディア検索 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 3次元構造比較処理要件の調査: 産業用CADや医療画像などについて要件調査を行った結果,部分-全体比較の要求が高かった.ある部分形状と全体3次元モデル群を比較し,その部分形状を含む3次元モデルの検索や,部分形状の位置同定を行う処理である.医療画像では,MRアンギオグラフィーの3次元ボクセルデータから動脈瘤を引き起こしやすい血管の形状を検索する場合が考えられる.また,機械CADモデルでは「2つの部分形状が隣接して配置される場合の検出」等の要求がある. 2. 3次元構造比較基本演算の開発: 上記のように,ある部分形状と(全体)3次元構造を比較する処理の要求は高い.このような処理の実現には,3次元構造の全体から多数(例えば10^6以上)の局所特徴を抽出し,これを各部分ごとに統合し,その部分の統合後特徴と部分形状の統合後特徴を比べる方法がある.このような部分比較の実現を目指し,我々は,抽出処理が軽くサイズがコンパクトな局所形状特徴3DORBを考案した.この特徴は3次元ボクセルデータを対象とし,1辺数十ボクセル程度の立体を局所領域として,これを回転正規化の後,局所領域内の画素値比較により直接500ビット程度の2進ベクトル(ビット列)を抽出する.3DORBの性能を実験的に評価したところ,最新の3次元形状特徴に比べ検索精度は多少劣るものの,そのメモリ使用量は大幅に少ないことが確認できた.研究成果は査読付き国際学会BigMM2015で口頭発表予定. 単一の形状特徴では形状を十分に捉えられないため,複数の形状特徴を組み合わせて用いることが多い.しかし,その組合せは方法により得られる精度に大きな差が生まれる.我々は,複数の異種の形状特徴をそれらの特徴空間を融合し,全体として高い構造比較の精度を得る手法を考案・評価した.研究成果は査読付き国際学会BMVC2014で口頭発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1. 3次元構造比較処理要件の調査: 少々遅れている.産業用等のCADモデルに付いては調査が進展した.しかし,それ以外の3次元構造,例えば,医療用3次元撮像データ,医薬品分子の3次元構造,等についての要件の調査が遅れている. 2. 3次元構造比較基本演算の開発: おおむね順調である.ボクセルを対象とするコンパクトで軽量な形状特徴3DORBを提案し評価した.また,3DORB以外の形状特徴についても複数の手法を検討中である.さらに,これら抽出した多数の局所特徴を,3次元構造の局所ごとに効率的・効果的に統合してその局所と他の局所との形状比較を行うための特徴統合法に付いても検討を進めている. 3. 疎性モデリングの3次元構造解析・比較技術への適用: おおむね順調である.論文の発表には至っていないが,疎性モデリングを距離の学習に応用する手法の検討を進めている.
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Strategy for Future Research Activity |
1. 3次元構造比較処理要件の調査: 本新学術領域の他の研究グループと連携を強化し,他研究グループが実際に使用するデータを入手するなどして,3次元構造比較の要件の調査を進める. 2. 3次元構造比較基本演算の開発: ボクセルを対象とするコンパクトで軽量な局所形状特徴3DORBについて,その形状比較精度の改善を行う.また,新たな形状比較手法の検討も行う.例えば,ボクセル3次元データから深層学習を用いて局所特徴を抽出する方法について検討を行う.また,分子の立体構造のように可塑性のある3次元構造に適した3次元局所形状特徴を検討する. これら局所特徴は,3次元構造から多数を抽出し,これらを局所領域あたり1つの特徴ベクトルに統合して比較する.その比較の精度は用いる特徴統合法によって大きく変わる.今後,これまで用いられてきたBag-of-Features法等よりも精度の高い特徴統合法について検討する. 3. 疎性モデリングの3次元構造解析・比較技術への適用: 特徴空間における特徴間距離比較の改善に特徴群の分布を考慮した多様体学習が用いられる.多様体学習では,特徴点をその近傍に基づいて多様体を近似したグラフを生成し,このグラフの構造を解析する.ここで,グラフ生成には近傍の半径等の複数のパラメータがあり,これらパラメータの選択により多様体学習の効果が大きく左右される.対象とするデータがground truth(正解例)を持ち,これを用いて結果を評価しつつパラメータ最適化ができれば良いが,多くのデータではそのようなground truthが存在しない.我々は,疎性モデリングの考え方を多様体学習に組合せることで,ground truthの無い場合でもパラメータの最適化を自動で行うことのできるような多様体学習の手法を検討する.
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[Journal Article] A comparison of 3D shape retrieval methods based on a large-scale benchmark supporting multimodal queries2015
Author(s)
Bo Li, Yijuan Lu, Chunyuan Li, Afzal Godil, Tobias Schreck, Masaki Aono, Martin Burtscher, Qiang Chen, Nihad Karim Chowdhury, Bin Fang, Hongbo Fu, Takahiko Furuya, Haisheng Li, Jianzhuang Liu, Henry Johan, Ryuichi Kosaka, Hitoshi Koyanagi, Ryutarou Ohbuchi, Atsushi Tatsuma, Yajuan Wan, Chaoli Zhang, Changqing Zou
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Journal Title
Computer Vision and Image Understanding
Volume: 131
Pages: 1-27
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Large Scale Comprehensive 3D Shape Retrieval2014
Author(s)
B. Li, Y. Lu, C. Li, A. Godil, T. Schreck, M. Aono, Q. Chen, N. K. Chowdhury, B. Fang, T. Furuya, H. Johan, R. Kosaka, H. Koyanagi, R. Ohbuchi, A. Tatsuma
Organizer
Eurographics Workshop on 3D Object Retrieval 2014 (3DOR 2014)
Place of Presentation
Strasbourg, France, DOI: 10.2312/3dor.20141059
Year and Date
2014-04-06 – 2014-04-06
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[Presentation] Extended Large Scale Sketch-Based 3D Shape Retrieval2014
Author(s)
B. Li, Y. Lu, C. Li, A. Godil, T. Schreck, M. Aono, M. Burtscher, H. Fu, T. Furuya, H. Johan, J. Liu, R. Ohbuchi, A. Tatsuma, and C. Zou
Organizer
Eurographics Workshop on 3D Object Retrieval 2014 (3DOR 2014)
Place of Presentation
Strasbourg, France, DOI: 10.2312/3dor.20141058
Year and Date
2014-04-06 – 2014-04-06
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