2014 Fiscal Year Annual Research Report
線条体コリン作動性介在ニューロンを介する行動柔軟性の制御機構
Publicly Offered Research
Project Area | Elucidation of neural computation for prediction and decision making: toward better human understanding and applications |
Project/Area Number |
26120720
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
小林 和人 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (90211903)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | アセチルコリン / ムスカリン性受容体 / 線条体 / 行動柔軟性 / 逆転学習 / 消去学習 / トランスジェニックラット / 遺伝子ノックダウン |
Outline of Annual Research Achievements |
動物は、環境の変化に適合し、自らの行動を柔軟に転換する。この行動柔軟性には、前頭前野皮質と線条体を連関する神経回路が重要な役割を持ち、この回路の機能異常は、統合失調症などのさまざまな精神・神経疾患の病態に深く関与する。我々は、線条体コリン作動性ニューロンは行動柔軟性(逆転学習・消去学習)の抑制を媒介する働きを持つことを報告してきた。本研究では、short haipin RNA (shRNA) の技術を利用して、線条体に発現するムスカリン性受容体サブタイプ(M1/M4受容体)の機能を抑制し、行動柔軟性に与える影響を解析した。レンチウイルスベクターを用いてM4 shRNAを線条体(背内側領域)に発現させることにより、空間認識に基づく逆転学習の亢進が誘導され、アセチルコリンによる行動柔軟性の抑制はM4受容体によって媒介されることが明らかとなった。また、M4 受容体の線条体内での細胞タイプにおける発現パターンを解析するために、直接路と間接路を構成するmedium spiny neuronのマーカーとしてドーパミンD1およびD2受容体を用いて、どちらのmedium spiny neuronに局在するかを解析した。M4 受容体は、主に、D1受容体陽性細胞である直接路に局在することが明らかとなった。また、M4 受容体はコリン作動性介在ニューロン自身にも局在し、自己受容体として機能していることが示唆された。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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