日本画像学会誌
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単一分子接合の作製およびその物性評価
木口 学松下 龍二金子 哲中住 友香
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2013 年 52 巻 1 号 p. 26-33

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抄録

金属電極間を単分子で架橋させた単分子接合は,2つの金属-分子接合界面をもつナノ構造体であるので孤立分子とは異なる新物質としての新規物性の発現が期待され,また分子エレクトロニクスへの応用も期待され注目を集めている.本解説では,単分子接合の作製および単分子接合の構造決定についてPt電極に架橋した水素単分子の例を用いて述べる.超高真空極低温で作製された水素単分子接合は,単分子の振動分光により架橋構造,ショットノイズと電気伝導度の同時計測により架橋分子数が厳密に決定された.さらに水素単分子接合を伸長することにより,単分子ワイヤの形成も明らかとなった.この水素単分子接合,ワイヤを用いて,伝導電子と分子振動の相互作用について詳細な解析が可能となった.そして単分子接合の伝導度に依存して分子振動励起が接合の伝導度を増加させたり,減少させたりすることも明らかとなった.最後に単分子接合研究の最先端と今後の展望について述べる.

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© 2013 一般社団法人 日本画像学会
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