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伝搬係数の共有とアンテナ重み情報の公開伝送を用いた秘密情報共有方式
樋口 拓己 笹岡 秀一 岩井 誠人
誌名
電子情報通信学会論文誌 B
No.7
pp.449-457 発行日: 2017/07/01 早期公開日: 2017/04/05 Online ISSN: 1881-0209
DOI: 10.14923/transcomj.2016WFP0010 論文種別: 特集論文 (未来を切り拓く若手論文特集) 専門分野: 基礎理論 キーワード: 秘密情報共有, 電波伝搬特性, 物理層セキュリティ, 複数アンテナ,
本文: PDF(1.5MB)>>
あらまし:
近年,無線通信における盗聴対策として物理層セキュリティが注目されている.また,物理層セキュリティを実現するために,電波伝搬特性を利用する秘密鍵共有方式や秘密情報伝送方式が提案されている.本論文では,電波伝搬の可逆性と場所依存性に基づいて電波伝搬係数を秘密裏に共有し,その秘密性を利用した秘密情報共有方式を提案する.提案方式では,始めに複数アンテナ送受信システムを利用して,双方向で複数の伝搬係数を取得する.次に,この伝搬係数の事前測定に基づいて,所望のQAMシンボルを実現するようなアンテナ重みを送信局で算出する.最後に,算出されたアンテナ重み情報を公開伝送路で送信し,受信局が伝搬係数とアンテナ重みからQAMシンボルを再現する.計算機シミュレーションにより,ビット誤り率や条件付き相互情報量を用いて,提案方式の評価・検討を行った結果を示す.
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