Project Area | Integrative Human Historical Science of "Out of Eurasia": Exploring the Mechanisms of the Development of Civilization |
Project/Area Number |
19H05731
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Humanities and Social Sciences
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松本 直子 岡山大学, 文明動態学研究所, 教授 (30314660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲村 哲也 放送大学, 教養学部, 客員教授 (00203208)
鶴見 英成 放送大学, 教養学部, 准教授 (00529068)
瀬口 典子 九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (10642093)
中尾 央 南山大学, 人文学部, 准教授 (20720824)
後藤 明 南山大学, 人文学部, 教授 (40205589)
杉山 三郎 岡山大学, 文明動態学研究所, 特任教授 (40315867)
松木 武彦 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (50238995)
大西 秀之 同志社女子大学, 現代社会学部, 教授 (60414033)
入來 篤史 国立研究開発法人理化学研究所, 未来戦略室, 上級研究員 (70184843)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥78,910,000 (Direct Cost: ¥60,700,000、Indirect Cost: ¥18,210,000)
Fiscal Year 2023: ¥16,900,000 (Direct Cost: ¥13,000,000、Indirect Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2022: ¥16,120,000 (Direct Cost: ¥12,400,000、Indirect Cost: ¥3,720,000)
Fiscal Year 2021: ¥16,770,000 (Direct Cost: ¥12,900,000、Indirect Cost: ¥3,870,000)
Fiscal Year 2020: ¥16,120,000 (Direct Cost: ¥12,400,000、Indirect Cost: ¥3,720,000)
Fiscal Year 2019: ¥13,000,000 (Direct Cost: ¥10,000,000、Indirect Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 出ユーラシア / 人類史学 / ニッチ構築(環境構築) / 認知考古学 / 文明動態 / 統合的人類史学 / ニッチ構築 / 物質文化 / 文化進化 / 三次元計測 |
Outline of Research at the Start |
人間が作り出す人工的環境や物質文化、人間の身体、それらの相互作用の中核にあって文化を生み出す心という3つの視座の下に、出ユーラシアを果たしたホモ・サピエンスの最終到達地域であるアメリカ大陸・日本・オセアニアを対象として、各地域で相互に独立して展開した文明形成期の物質文化に焦点を当て、ヒトに特異的なニッチ(生態的地位)がいかに形成されてきたかを検討する。身体を介した物質と心の相互浸潤モデルに基づく学際的研究により、人工的環境構築によって人間の心、身体、社会がどのように変わったかを分析し、文明を生み出す人間の特異性と文明創出メカニズムを解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
人間が物理的に生み出す物質、人間の身体、そしてそれらの相互作用の中核にあって文化を生み出す心という3つの視座の下に、文明形成期の物質文化に焦点を当て、人間に特異的な「ニッチ(生態的地位)」がいかに形成されてきたかを明らかにする統合的人類史学を構築するのが本研究の目的である。そのため、2019年度は次のような活動を行った。 (1)領域研究推進体制の構築。事務職員を雇用し、岡山大学に本部を、南山大学に事務局を置く体制を整えた。日本語及び英語でウェブサイトを作成するとともに、 SNS のアカウントも作成し、迅速な情報公開を可能にした。オンライン会議も併用して定期的に総括班会議を開催した。 (2)全体会議の開催。2019年9月に岡山大学で第1回全体会議を開催し、領域全体の目的、各研究班の活動計画を共有した。会議の動画をYouTubeでも公開し、公募研究者にも十分な情報が伝わるよう配慮した。2020年1月には南山大学で第2回全体会議を一般公開で開催し、領域メンバーの研究成果発表、意見交換の場とした。 (3)研究成果の総括・発信。ニュースレター『出ゆーらしあ』と2019年度の研究活動報告書を刊行した。領域刊行物は、印刷物を関連研究者および諸機関に配布するとともに、ウェブサイトからもダウンロードできるようにした。 (4)連携研究・国際研究の推進。班を超えた連携研究を推進するため、複数のユニット研究を立ち上げた。また、各班の研究成果を共有するシステムとしてのデータベースの枠組みについて検討し、手持ちのデータを使って試験的インターフェイスを作成した。地域を超えた比較研究のため、統一した基準でエヴィデンスを整理するフォーマットを作成した。2020年2月に、本領域研究の主要なフィールドのひとつであるメキシコで国際会議を開催した。また、海外調査や国際シンポジウム等の支援、後援を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
大規模かつ多くの専門分野を包摂するプロジェクトであるが、着実に推進する体制を整えることができ、総括班として2019年度に予定していた活動をすべて達成することができた。YouTube配信なども活用し、効果的に領域研究の概要を発信したことにより、領域メンバーと連携して研究を推進することのできる公募研究者の参加を得ることができた。重要なフィールドのひとつであるメキシコでの国際会議も開催することができ、現地の研究者や海外研究者との意見交換、共同研究の基盤形成を進めることができた。班を超えたユニット研究の形成も順調に進み、本領域の方法的基盤のひとつである三次元計測技術についてのハンズオン・ワークショップにより、班を超えた技術の共有も進めることができた。全体会議、メキシコ国際会議により、分野を超えた統合的な連携研究をすすめる体制が整ったことは大きな成果であった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降も、引き続き統合的人類史学の構築を目指し、各計画研究の深化・発展、および計画研究を超えた分野統合的研究を推進していく。出ユーラシアの実態、ランドスケープ、ドメスティケーションなど、文明形成のメカニズムとして重要なテーマについて、考古学、人類学、遺伝学、心理学等の諸分野が統合的に取り組めるよう、全体会議のテーマ設定やユニット研究の推進によって協力に指導していく。公募研究との有機的な連携についても、ユニット研究の推進を通して発展させる予定である。また、若手研究者の育成にもより一層配慮して推進していくこととしている。
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