Project Area | Integrated Sciences for Sustainable Human-Aqua Environment |
Project/Area Number |
21H05177
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Research Category |
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Transformative Research Areas, Section (I)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
荒谷 邦雄 九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (10263138)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤岡 悠一郎 九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (10756159)
内田 諭 九州大学, 言語文化研究院, 准教授 (20589254)
渡部 哲史 九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (20633845)
伊藤 幸司 九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (30364128)
鬼倉 徳雄 九州大学, 農学研究院, 教授 (50403936)
田尻 義了 九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (50457420)
内海 信幸 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 准教授 (60594752)
江頭 進 小樽商科大学, 商学部, 副学長 (80292077)
百村 帝彦 九州大学, 熱帯農学研究センター, 教授 (80360783)
鬼丸 武士 九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (80402824)
松本 朋哉 小樽商科大学, 商学部, 教授 (80420305)
鈴木 英明 国立民族学博物館, グローバル現象研究部, 准教授 (80626317)
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Project Period (FY) |
2021-09-10 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥112,190,000 (Direct Cost: ¥86,300,000、Indirect Cost: ¥25,890,000)
Fiscal Year 2024: ¥26,390,000 (Direct Cost: ¥20,300,000、Indirect Cost: ¥6,090,000)
Fiscal Year 2023: ¥22,750,000 (Direct Cost: ¥17,500,000、Indirect Cost: ¥5,250,000)
Fiscal Year 2022: ¥17,030,000 (Direct Cost: ¥13,100,000、Indirect Cost: ¥3,930,000)
Fiscal Year 2021: ¥16,640,000 (Direct Cost: ¥12,800,000、Indirect Cost: ¥3,840,000)
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Keywords | 水共生学 / 領域運営 / 社会実装 / ゆらぎ / 水循環システム / 動態的解明 / 地球圏 / 生物圏 / 人間圏 / 持続的利用 |
Outline of Research at the Start |
本領域では、水をめぐる環境を地球圏―生物圏―人間圏の相互作用によって成立する「水循環システム」として捉え、それら3つの圏域のバランスの歴史的な変遷や現状の動態を解明し、地域の実態に即した水環境の社会的課題解決への道筋を探り、将来像を提案することを主要な目的とする新たな学問分野“水共生学”の創生を目指す。本研究は、領域研究全体の運営等を行う総括班に相当する。
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Outline of Annual Research Achievements |
領域全体の運営方針の決定や計画研究班間の情報共有を目的とした代表者運営会議および総括班会議を、2023年度中に7回実施した。総括班のメンバーのみならず各班のメンバーも参加し、領域全体で進めている研究の進捗情報や今後の計画などの情報を領域全体で共有した。また、会議の内容や録画映像データは、情報共有ツールのSlackやメーリングリストを通じて、公募研究班を含む領域全体で共有した。 領域全体の研究会やシンポジウムについては、2023年度中に研究会を4回、公開のシンポジウムを6回開催した。研究会は、総括班会議の後にテーマを決めてブレインストーミングなどを行う形で開催するとともに、年度末の3月7-8日には、福岡市内で中間の研究成果発表と今後の成果公表に向けた議論を中心とする研究会を開催した。シンポジウムについては、共同フィールドである北海道釧路市や沖縄県石垣市などで開催し、研究成果を一般市民に向けて発表した。 総括班が企画する巡検を、国内の共同フィールドである北海道や沖縄県で7回、前年度までコロナ禍で現地調査が困難であった海外フィールド(メコン川流域)をカンボジアでも実施した。与那国島では共同研究の場となるビオトープの整備も実施した。 公募研究班との連携のため、各研究会やシンポジウム等では公募研究班のメンバーにも情報を発信し、実際に公募研究班の代表者が多くの企画に参加した。また、年度末の領域全体会議では、公募研究班の成果報告セッションを設け、2年間の研究成果を発表した。また、若手研究者の育成を目的とした「水共生学若手研究者研究発表会」を2月13日に開催し、水に関連する修士・博士課程院生、助教が研究発表を行い、領域のメンバーと質疑を行った。領域全体の成果等は、日・英のwebページで発信し、2023年度中に3回のニュースレター発行、一般向けのリーフレット発行を行い、一般向けに発信した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本領域研究では、申請書に記載していた共同フィールドでの共同研究が軌道にのり、研究が進展している。計画研究班間や公募研究班との情報共有体制が構築され、総括班会議の運営や全体会議、合同巡検等も順調に実施されている。さらに、釧路市と共催で開催したラムサール条約釧路会議30周年記念シンポジウム「どうする釧路湿原?ー未来への提言ー」を始め、社会実装の取り組みであるシンポジウムやワークショップの開催なども順調に進んでいる。また、申請書の時点では予定していなかった、釧路地域での環境教育の社会実践と研究を一体とした取り組みやため池を対象とする地域間比較の研究などを推進するなど、当初の計画以上に進展している点も認められる。他方、海外フィールドについては、本領域がスタートした時期がまだコロナ禍が深刻であり、当初の計画通りには進行していない。ただし、昨年度に海外フィールドの一部であるカンボジアのトンレサップ湖周辺で合同巡検を実施し、今後の共同研究に向けた取り組みが進んだ。こうした状況を総合的に判断し、「(2)概ね順調に進展している」と結論付けた。
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Strategy for Future Research Activity |
本領域は、残り2年間の後半フェーズに移行し、成果公表に向けた全体のとりまとめが総括班の主要な活動となる。申請時に後半フェーズの情報共有や議論の仕組みとして考案した「学術横断チーム」を設置し、計画研究班や公募研究班を横断するかたちでの共同研究を推進していく。また、これまでと同様に代表者連絡会議や総括班会議を運営し、計画研究班や公募研究班が一体となって共同研究を進めていく体制を維持していく。とりわけ、オンサイトでの情報共有は、分野間の方法論や概念の差異について議論を行い、共同研究を推進していく重要な機会となるため、引き続き巡検を企画する。特に、前年度に実施した海外での巡検なども積極的に企画する計画である。 最終年度に成果を論文や書籍出版の形で公表していくための議論を促進し、共同フィールドに関するデータの整備なども進めていく。また、計画研究班間で共同で使用する機器の利用等を円滑に実施できるように体制を整える。 令和6年度は、後半2年間でとりくむ公募研究課題の代表者が本領域の活動に参加するため、新規でかかわるメンバーが領域全体の活動に関わっていける体制を構築する。さらに、若手研究者の育成の機会を意識的に創出していく。 一般向けの成果公表の機会となるシンポジウムやワークショップも引き続き開催する。また、ニュースレターの発行や動画・リーフレット等の発行を通じ、アウトリーチの取り組みを進めていく。
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