Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大原 謙一 東京大学, 宇宙線研究所, 特任研究員 (00183765)
真貝 寿明 大阪工業大学, 情報科学部, 教授 (30267405)
高橋 弘毅 東京都市大学, その他部局等, 教授 (40419693)
瀬戸 直樹 京都大学, 理学研究科, 助教 (80462191)
|
Budget Amount *help |
¥104,520,000 (Direct Cost: ¥80,400,000、Indirect Cost: ¥24,120,000)
Fiscal Year 2021: ¥22,230,000 (Direct Cost: ¥17,100,000、Indirect Cost: ¥5,130,000)
Fiscal Year 2020: ¥22,230,000 (Direct Cost: ¥17,100,000、Indirect Cost: ¥5,130,000)
Fiscal Year 2019: ¥22,620,000 (Direct Cost: ¥17,400,000、Indirect Cost: ¥5,220,000)
Fiscal Year 2018: ¥22,360,000 (Direct Cost: ¥17,200,000、Indirect Cost: ¥5,160,000)
Fiscal Year 2017: ¥15,080,000 (Direct Cost: ¥11,600,000、Indirect Cost: ¥3,480,000)
|
Outline of Annual Research Achievements |
本計画研究は重力波の観測データを用いてこれまでになされていないような一般相対論のテストをおこなうことを大きな目標に掲げています。一般相対論は現代の宇宙モデルの基 礎をなす理論ですが、ブラックホールや中性子星といった強い重力場での検証は重力波の観測によりはじめて可能になりました。 一般相対論のテストは重力波観測の大きな目的のひとつですので LIGO/Virgo の共同研究チームによってもいち早く取り組まれている課題です。しかし、重力波の信号は微弱であるので、様々な一般相対論からのずれの可能性に対して、それぞれに適した解析をおこなうことでより精密な検証をおこなうことが可能です。そのような例として、重力波以外の場による連星からのエネルギー放出がある場合で、場に有限の質量がある場合に対する 制限を解析し、新しい制限を得ることに成功しました(PTEP 2019(2019)no.10, 103E01)。また、重力波には右巻きの波と左巻きの波が存在していますが、右巻きと左巻きで波の伝播速度が異なるような理論に対する制限をはじめてつけることにも成功しました。 また、連星合体後に生じるブラックホール形成の過程で、ブラックホールが何でも吸い込む一方通行の穴ではなく、重力波を反射していて、その結果としてこだまのような重力波が観測されているのではないかという報告がなされていました。そのようなモデルを仮定した場合に、こだまとして期待される重力波波形を理論的に絞り込み、実際のデータを再解析した結果、こだまの兆候は見られないということを示しました(Phys.Rev. D100(2019)no.6, 062006)。
|