Budget Amount *help |
¥76,180,000 (Direct Cost: ¥58,600,000、Indirect Cost: ¥17,580,000)
Fiscal Year 2021: ¥15,600,000 (Direct Cost: ¥12,000,000、Indirect Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2020: ¥15,600,000 (Direct Cost: ¥12,000,000、Indirect Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2019: ¥15,600,000 (Direct Cost: ¥12,000,000、Indirect Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2018: ¥15,600,000 (Direct Cost: ¥12,000,000、Indirect Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2017: ¥13,780,000 (Direct Cost: ¥10,600,000、Indirect Cost: ¥3,180,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
宿主選択的毒素に関しては、大きな進展があった。AK-トキシンなど数種の宿主選択的毒素に共通して含まれるエポキシデカトリエンカルボン酸(EDA)ユニットのグラムスケール供給を可能にした。AK-トキシン類のうちAK-トキシンIIはEDAユニットとL-フェノルアラニンの縮合体であることから、16種類の天然型アミノ酸とEDAユニットを縮合させたケミカルライブラリーを構築し、二十世紀ナシおよび数種のモデル植物への病変誘導活性を観測した。その結果、二十世紀ナシに加えてモデル植物イネ(Oriza sativa)にも有効な誘導体Ile-EDAを得ることができた。興味深いことに、Ile-EDAは別種のモデル植物シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)には効果を示さず、2種のモデル植物間において宿主選択性をもっている。この特性により、遺伝学的研究資源が豊富なモデル植物間での作用の差異を比較することが可能となり、Ile-EDAは今後の作用機構研究に有利な分子ツールとして期待できる。またIle-EDAには活性酸素産生を誘導する作用が確認された。従ってIle-EDA は、AK-トキシンと同様に活性酸素産生により、二十世紀ナシ、イネの2つの植物に病変を誘導することが確認でき、オリジナルの化合物であるAK-トキシンと同様の作用機構でモデル植物イネに毒性を示す分子ツールを開発できた。 宿主非選択的毒素に関しては、毒素構造をもとに植物免疫機能を制御する化合物NOPhを開発した(Nat. Commun., 2018)。さらに活性の強い化合物の開発や実用作物に対して有効な化合物の開発を行うべく、ケミカルライブラリーの構築(未発表)と実用作物の受容体に対するリガンドスクリーニングにも有効な蛍光異方性変化を利用したin vitro検定法を開発した(J. Biol. Chem., 2019)
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