Budget Amount *help |
¥76,180,000 (Direct Cost: ¥58,600,000、Indirect Cost: ¥17,580,000)
Fiscal Year 2021: ¥15,600,000 (Direct Cost: ¥12,000,000、Indirect Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2020: ¥15,600,000 (Direct Cost: ¥12,000,000、Indirect Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2019: ¥15,600,000 (Direct Cost: ¥12,000,000、Indirect Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2018: ¥15,600,000 (Direct Cost: ¥12,000,000、Indirect Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2017: ¥13,780,000 (Direct Cost: ¥10,600,000、Indirect Cost: ¥3,180,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
「ChemProteoBaseの拡充化・高度化、並びに、改変CETSAの開発」:昨年度に引き続きChemProteoBaseのデータベース拡充を行った。がん細胞の増殖阻害を指標にNPDepoライブラリーより探索された化合物の中から、ChemProteoBase、ならびに、細胞の形態を指標としたMorphoBaseを用いた統合表現型プロファイリング法を用いて、新規作用が予測される化合物NPD9055を見出した。MSを用いたケミカルプロテオミクスを用いて結合タンパク質の解析を行い、 NPD9055が3量体Giタンパク質に結合し、調節化合物として働くことが明らかになった(Biosci. Biotechnol. Biochem. 84: 2484-2490, 2020)。また、昨年度開発した2DE-CETSAついては、さらに解析系の改良を行うとともに、班員との共同研究を通して、新規化合物の解析をおこなった。 「有用生物活性リガンドの開発」:班員との共同研究で、光親和型固定化法で調製した化合物ビーズによる結合タンパク質の解析法を用いてMiclxinの標的分子の解析を行った。その結果、Miclxin はMIC60の阻害剤であること、β-カテニン変異がん細胞にミトコンドリアストレスを介してアポトーシスを誘導することが明らかになった(ACS Chem. Biol. 15:2195-2204, 2020)。また、シロイヌナズナとイネの塩耐性を増強する化合物FSL0260が複合体Iに結合することが明らかとなった(Sci. Rep. 10:8691, 2020)。さらに、かび毒であるテヌアゾン酸の研究の過程で、生合成酵素のケト合成酵素ドメインの立体構造を明らかにし、テヌアゾン酸の生合成反応メカニズムを解明した(J. Biol. Chem. 295: 11602-11612,2020)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
作用標的の明らかな既知物質を用いたChemProteoBaseのデータベースの拡張やシステムの開発は順調に進んでおり、様々な標的に対応する可能性を高めている。これらの解析系を用いて生理活性物質を解析することや、それに関連したプロテオミクス の手法を用いた解析によって、共同研究を含む幾つかの成果に結びついた(Ikeda H et al, ACS Chem. Biol. 15:2195-2204, 2020, Sako K et al, Sci. Rep.10:8691, 2020, Sophonnithiprasert T et al, Heliyon 6:e05200 2020)。 昨年度構築した2-D DIGEを利用した新しい解析系2DE-CETSAを利用して、新規化合物の解析に取りかかれたことは、予想以上に計画が進んでいることを示している。さらに、解析系の最適化を進め、今までのChemProteoBaseと組み合わせることによって、より多様な標的に対応した解析が可能となることが期待される。
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