Budget Amount *help |
¥310,960,000 (Direct Cost: ¥239,200,000、Indirect Cost: ¥71,760,000)
Fiscal Year 2021: ¥51,090,000 (Direct Cost: ¥39,300,000、Indirect Cost: ¥11,790,000)
Fiscal Year 2020: ¥51,090,000 (Direct Cost: ¥39,300,000、Indirect Cost: ¥11,790,000)
Fiscal Year 2019: ¥51,090,000 (Direct Cost: ¥39,300,000、Indirect Cost: ¥11,790,000)
Fiscal Year 2018: ¥51,090,000 (Direct Cost: ¥39,300,000、Indirect Cost: ¥11,790,000)
Fiscal Year 2017: ¥106,600,000 (Direct Cost: ¥82,000,000、Indirect Cost: ¥24,600,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
X線自由電子レーザー(XFEL)を用いて、1閃光照射によりS2状態が作り出されるまでのMn4CaO5クラスター及びその周辺の構造変化を、ポンプ-プローブ法によりナノ秒からミリ秒までの時間帯で時間分割構造変化のデータを測定し、得られた構造をS3状態が作りだされるまでの時間変化と比較した。その結果、1閃光照射により誘導される、電子伝達や水素結合ネットワークでの構造変化を検出することができ、S3状態までの時間分割構造変化と異なる点を見出した。同様の手法を用いて3閃光照射によりS3→(S4)→S0の遷移に伴う構造変化も測定したが、明らかな変化は見られず、結晶中でS状態の遷移がS3まで限定されることが示唆された。また、pHを5-8の範囲で変化させた結晶のX線構造解析を完了させ、pHに依存したMn4CaO5クラスターの構造変化が非対称単位中の2個のモノマーで互いに異なることを見出した。 理論計算の研究では、CaMn4XYZ(H2O)3 (X=O(5), Y=W2, Z=O(4))クラスターのS0状態で可能な中間体にDFT法とDLPNO-CCSD(T)法を適用し、DFT法では(3433)の原子価をもったS0bbb (X = Y = Z = OH-)の安定性が判明した。一方、CC 法では(3433)の原子価をもつ二重項S0bbbの構造と(3442)の原子価をもつS0acb (X = O2-, Y = H2O, Z = OH-) の構造の2構造がエネルギー的に近似縮退しうることが判明した。 上記の研究と並行して、シアノバクテリア由来光化学系I(PSI)四量体やクロロフィルfを有するシアノバクテリアのPSI、珪藻由来PSI-光捕集アンテナFCPIの超分子複合体、緑色硫黄細菌由来反応中心複合体、等の構造を、クライオ電子顕微鏡法を用いて解明した。
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