Budget Amount *help |
¥130,130,000 (Direct Cost: ¥100,100,000、Indirect Cost: ¥30,030,000)
Fiscal Year 2022: ¥25,870,000 (Direct Cost: ¥19,900,000、Indirect Cost: ¥5,970,000)
Fiscal Year 2021: ¥25,870,000 (Direct Cost: ¥19,900,000、Indirect Cost: ¥5,970,000)
Fiscal Year 2020: ¥25,870,000 (Direct Cost: ¥19,900,000、Indirect Cost: ¥5,970,000)
Fiscal Year 2019: ¥25,870,000 (Direct Cost: ¥19,900,000、Indirect Cost: ¥5,970,000)
Fiscal Year 2018: ¥26,650,000 (Direct Cost: ¥20,500,000、Indirect Cost: ¥6,150,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は領域発足時より進めている、各種可視化プローブおよび細胞操作ツールの開発を引き続き行い、実際に生きた細胞に導入してその性能を評価した。また領域内での連携を通して研究・開発の促進に努めた。以下の1、2,3の課題を設定してそれぞれ行った。 1. 蛍光・化学発光を利用したリアルタイム機能イメージング法の開発: 組織や個体内の1細胞機能を捉えるための、蛍光および化学発光を利用した細胞機能プローブの開発を行った。異なる波長の蛍光タンパク質を用いた複数標的の同時観察を目的として、蛍光タンパク質Gamillus短波長変異体の改良およびGFP変異体Sumireを用いた蛍光プローブの開発を進め、その性質を評価した。 2. 時空間トランススケール生体操作ツール群の創出とシンギュラリティ現象の操作法開発: 技術的優位性が確立されている青色光受容体を用いたオプトジェネティクスツールの開発を中心に行った。具体的にはアルツハイマー病の原因となるタウの凝集を光照射により誘導する分子ツールの開発やホスファチジルイノシトール(3,4,5)三リン酸(PIP3)の光産生ツールを用いたPIP3の定量的操作系の開発を行った。 3. 領域内での連携による各開発: A03生物班や公募班の要望に応じて可視化・操作用プローブの開発およびイメージングなどの技術支援を行い、段階的に成果を得た。 開発した各ツールの性能評価については、次年度以降行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1. 耐酸性緑色蛍光タンパク質Gamillusの短波長蛍光を示す変異体に対し、アミノ酸へのランダム変異の導入によりその蛍光特性の向上を目指した。複数の変異体を得ることができ一部で蛍光強度の増加などが確認された。 2. ホスファチジルイノシトール(3,4,5)三リン酸(PIP3)の光産生ツールを用いたPIP3の定量的操作系の開発を行った。PIP3産生酵素であるPI3Kの機能ドメインを光照射により細胞膜へリクルートする分子ツールを用い、生細胞におけるPIP3産生を光操作した。この細胞において、PIP3結合タンパク質ドメインに赤色蛍光タンパク質mCherryを融合したものをPIP3センサーとして発現し、全反射蛍光顕微鏡を用いてPIP3の定量を行う系を開発した。 3. A03-1班との連携として、アルツハイマー病に見られるタウタンパク質凝集を検出する化学発光プローブおよび光操作ツールの開発を行った。化学発光プローブでは、蛍光タンパク質との融合により、タウタンパク質凝集に伴い発光が増加する仕組みを構築し、実際に培養細胞内でのタウ凝集が検出できることを確認した。光操作ツールでは、青色光受容体とタウタンパク質を組み合わせて、培養細胞中のタウタンパク質を光照射により凝集できるツールopto-tauを構築した。さらに青色光の届かない生体深部でもタウ凝集の誘導ができるよう、青色発光タンパク質と融合したopto-tauを作成した。 蛭田公募班と共同で長時間の生細胞発光イメージングを実現する発光基質を開発した。蛭田班が開発したピバロイル修飾フリマジンを用いて生細胞発光観察を行った。その結果、通常のフリマジンでは2時間程度で発光強度が減衰するのに対し、ピバロイル修飾フリマジンでは6時間を超えて一定の発光強度を維持した。この成果は国際英文誌であるOrg. Biomol. Chem.に原著論文として発表した。
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