Budget Amount *help |
¥129,350,000 (Direct Cost: ¥99,500,000、Indirect Cost: ¥29,850,000)
Fiscal Year 2022: ¥23,010,000 (Direct Cost: ¥17,700,000、Indirect Cost: ¥5,310,000)
Fiscal Year 2021: ¥23,010,000 (Direct Cost: ¥17,700,000、Indirect Cost: ¥5,310,000)
Fiscal Year 2020: ¥23,010,000 (Direct Cost: ¥17,700,000、Indirect Cost: ¥5,310,000)
Fiscal Year 2019: ¥23,010,000 (Direct Cost: ¥17,700,000、Indirect Cost: ¥5,310,000)
Fiscal Year 2018: ¥37,310,000 (Direct Cost: ¥28,700,000、Indirect Cost: ¥8,610,000)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
1. エレノアクラウドが介在するクロマチンの高次構造について、木村宏計画研究分担者の大川博士、眞貝計画研究分担者平谷博士らと共同研究を行い、4C-SeqやHi-C解析を行った。エレノアRNAが、メガベースオーダーの巨大クロマチンドメインであるtopologically associating domain (TAD)を規定し、その中の全ての遺伝子の転写活性化に関わることを明らかにし、これをエレノアTADと名付けた。さらにエレノアは、ゲノムDNA上では42.9Mbも離れた、ESR1とFOXO3遺伝子の間の相互作用を介在して協調的に転写活性化することを見出した。両者はそれぞれ細胞増殖と細胞死に機能する遺伝子で、エレノアが阻害されると協調的な発現が失われ、FOXO3の活性のみが残り、その結果、細胞は死に至ることがわかった。これらの結果は、再発乳がん細胞が細胞死をおこしやすいという脆弱性を内包していること、その背景には、非コードRNAが介する長距離クロマチン間相互作用、3次元ゲノムDNA構造があることを明らかにした。また、胡桃坂画研究との共同研究で、エレノアをはじめとする核内ノンコーディングRNAには、ヌクレオソームを不安定化する機能があることを発見した。これらの結果の論文報告を行った(Abdalla et al, Nature Commun, 2019; Fujita et al, Commun Biol, 2020) 2.エレノアクラウドの機能機序を解析するために、エレノアRNAに特異的に結合する因子を同定するChIRP 法の最適化をひきつづき行った。エレノアにはいくつかのサブタイプが存在することが明らかになり、これを詳細に解析した。また、それらに応じて、細胞の固定のしかた、実験とコントロールのプローブデザイン、RNaseAへの感受性など複数の事象を詳細に検証している。 3.分担研究者の落合博士との共同研究により、リボソームDNAの生細胞内分子ダイナミクスの解析するために必要な細胞株の樹立を試みた。 以上の研究より、十分な成果が得られた。
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