Budget Amount *help |
¥66,820,000 (Direct Cost: ¥51,400,000、Indirect Cost: ¥15,420,000)
Fiscal Year 2023: ¥13,000,000 (Direct Cost: ¥10,000,000、Indirect Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2022: ¥13,000,000 (Direct Cost: ¥10,000,000、Indirect Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2021: ¥13,000,000 (Direct Cost: ¥10,000,000、Indirect Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2020: ¥11,960,000 (Direct Cost: ¥9,200,000、Indirect Cost: ¥2,760,000)
Fiscal Year 2019: ¥15,860,000 (Direct Cost: ¥12,200,000、Indirect Cost: ¥3,660,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画では、独立栄養生物であるが故に存在する様々なタイプのオートファジー機構の解明、およびそれらによる植物の高次機能発現の解明を目的とし、その成果をもとに、植物オートファジーの環境応答機能としての重要性を理解して他の生物と比較しながら植物の巧みな生存戦略の一端を紐解くことを目指す。今年度は以下の課題を推進した。 ①栄養欠乏下における植物マクロオートファジーの役割 前年度、オートファジーは,亜鉛欠乏下で植物の細胞内亜鉛のリサイクルを促進し,葉のクロロシスを抑制することを明らかにしたが,亜鉛欠乏環境に直接さらされる根におけるオートファジーが地上部の表現型に影響を与えた可能性が考えられた。そこで、野生型とオートファジー不能植物を用いて接木実験を行い,オートファジー分解による亜鉛補給メカニズムは植物全体のシステミックなシステムではなく局所的であることを明らかにした(Shinozaki et al., Plant Signal. & Behav., 2020)。 また、亜鉛過剰下では植物は鉄の吸収阻害により鉄欠乏に陥るが、オートファジーが細胞内の多様な自己成分を分解することで、鉄イオンを回収し必要箇所へ再供給することで亜鉛毒性耐性を獲得していることを明らかにした(Shinozaki et al., Plant Cell Physiol., 2021)。 ②ストレス下におけるマクロ・ミクロオートファジーの膜動態とその連携 アンモニアストレス下においてマクロオートファジーがオートファゴソームと液胞膜との融合ステップで阻害され,その一方で,液胞膜が陥入して細胞質成分を液胞内に輸送し分解するミクロオートファジーが活性化することを発見した。本発見は,未だ不明の植物ミクロオートファジーの分子機構解明に向けた新規研究ツールになり得る(Robert et al., Plant J., 2021)。
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