クラスタ/ハブ細胞を決定する遺伝子・鍵分子経路の特定およびヒト疾患との関連解析
Project Area | Morphological features and gene expression patterns underlying hub neurons |
Project/Area Number |
20H05777
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Research Category |
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Transformative Research Areas, Section (III)
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
高田 篤 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, チームリーダー (90643693)
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Project Period (FY) |
2020-10-02 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥43,550,000 (Direct Cost: ¥33,500,000、Indirect Cost: ¥10,050,000)
Fiscal Year 2022: ¥13,390,000 (Direct Cost: ¥10,300,000、Indirect Cost: ¥3,090,000)
Fiscal Year 2021: ¥14,430,000 (Direct Cost: ¥11,100,000、Indirect Cost: ¥3,330,000)
Fiscal Year 2020: ¥15,730,000 (Direct Cost: ¥12,100,000、Indirect Cost: ¥3,630,000)
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Keywords | マルチモーダル一細胞 / RNAシーケンス / 精神神経疾患 / 遺伝統計 / 機械学習 |
Outline of Research at the Start |
本研究領域は、神経ネットワーク内で機能的クラスタを形成する細胞群(クラスタ細胞)と、クラスタ内ネットワークで中心となる細胞(ハブ細胞)のダイナミズムを決定づける剛軟因子、すなわち神経細胞形態(剛)と遺伝子発現変動(軟)の追究を目標とする。本研究班では、一細胞神経活動記録とRNA-seqデータを突合させたマルチモーダル一細胞解析の手法開発を領域内連携で進め、またそのデータの多角的バイオインフォマティクス解析を行う。これらの解析によって、クラスタ/ハブ細胞を決定づける「軟」因子を遺伝子レベル、分子経路レベルで特定し、また疾患等における役割を明らかにすることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、前年度に引き続き、クラスタ/ハブ細胞を標識し、神経活動パタンの情報を保持したうえで一細胞RNA-seq解析を行うための技術開発を、村山班、竹田班と密に連携をとりながら行った。本計画研究では、データ取得後の解析に向けて、一細胞RNA-seqデータを用いた細胞クラスタリングと可視化、各細胞クラスタのマーカ遺伝子同定、関心細胞集団とその他の細胞間での発現変動遺伝子検出、発現変動遺伝子等の遺伝子セットと疾患関連遺伝子・座位の重複についての統計解析などの手法確立を実施した。あわせて、精神疾患動物モデル脳の一細胞RNA-seq解析実データを対象として、各細胞クラスタでの変異型・野生型間での発現変動遺伝子検出、細胞数変動解析、疾患関連遺伝子や遺伝子オントロジーのエンリッチメント解析などを行い、疾患や行動表現型と関連する細胞種、遺伝子、生物学的経路を推定した。 また関連するプロジェクトとして、双極性障害を対象とした過去最大規模のde novo変異解析を行い、生殖細胞系列de novo変異と体細胞de novo変異の双方が疾患リスクに寄与することなどを報告した(Nature Communications 2021)。この研究では、ヒト死後脳single nucleus RNA-seqデータとゲノムデータとの統合解析により、de novo変異によって傷害される遺伝子の発現がエンリッチしている興奮性神経細胞亜集団を特定するなど、クラスタ/ハブ細胞の解析に直接的に適応できる解析を実施した。 2022年3月には、領域シンポジウムを実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
一細胞RNA-seqデータを用いて、クラスタ/ハブ細胞が含まれる細胞クラスタを同定し、それらを特徴づける遺伝子を検出し、特徴的遺伝子と疾患との関連を統計的に評価するための解析パイプラインのプロトタイプを完成させるなど、概ね順調に推移している。また構築したパイプラインを、精神疾患動物モデル脳から取得した一細胞RNA-seq実データの解析に使用し、その有用性を確認することができている。さらに、ゲノム解析の結果から精神疾患リスクに体細胞変異が寄与することが示唆されたことを端緒とし、一細胞レベルでゲノム変異と遺伝子発現プロファイルを計測するための技術開発にも着手するなど、当初の計画にはなかった進展も認めている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに引き続き、村山班、竹田班と密に連携をとりながら、クラスタ/ハブ細胞を標識し、神経活動パタンの情報を保持したうえで一細胞RNA-seq解析を行うための技術開発を実施し、その精度を向上させる。取得したデータを本計画研究で確立したパイプラインで解析し、クラスタ/ハブ細胞が含まれる細胞クラスタの同定し、それらを特徴づける遺伝子(群)の検出、特徴的遺伝子が関連する疾患の特定などを行う。また、同様のパイプラインを用いて実施した精神疾患動物モデル脳一細胞RNA-seqデータの解析結果については、その他のデータとあわせて論文化を目指す。さらに、一細胞レベルでゲノム変異と遺伝子発現プロファイルを計測するための技術開発のための検討を進める。
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Report
(2 results)
Research Products
(19 results)
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[Journal Article] De novo ATP1A3 variants cause polymicrogyria2021
Author(s)
Miyatake Satoko、Kato Mitsuhiro、Kumamoto Takuma、Hirose Tomonori、Koshimizu Eriko、Matsui Takaaki、Takeuchi Hideyuki、Doi Hiroshi、Hamada Keisuke、Nakashima Mitsuko、Sasaki Kazunori、Yamashita Akio、Takata Atsushi...Takahashi Hidehisa、Tanaka Fumiaki、Ogata Kazuhiro、Ohtaka-Maruyama Chiaki、Matsumoto Naomichi
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Journal Title
Science Advances
Volume: 7
Pages: eabd2368-2368
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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