Planned
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
土器内外に残る栽培植物や家屋害虫、有機性混和材、植物質の器具、付着・浸透物質は土器の製作・使用法だけでなく、農耕や栽培の始まりやその発展、土器作りの技術や土器や混入生物に対する製作者の意識なども読み取れる重要な情報源である。これらの情報を遺漏なく精確に得るために、最先端技術であるX線機器やAIを用いて全国の遺跡出土土器を悉皆的に調査しようというのが本研究の目的である。最終的には、開発した手法と機器の行政機関への実装を促し、さらに得られた情報を日本考古学が蓄積した精緻な土器編年網や遺跡情報上で整理し、新たな歴史観を創設する、世界に誇る22世紀型の考古資料学「土器総合土器資料学」の構築をめざす。