Budget Amount *help |
¥130,390,000 (Direct Cost: ¥100,300,000、Indirect Cost: ¥30,090,000)
Fiscal Year 2024: ¥7,930,000 (Direct Cost: ¥6,100,000、Indirect Cost: ¥1,830,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,970,000 (Direct Cost: ¥6,900,000、Indirect Cost: ¥2,070,000)
Fiscal Year 2022: ¥8,970,000 (Direct Cost: ¥6,900,000、Indirect Cost: ¥2,070,000)
Fiscal Year 2021: ¥93,730,000 (Direct Cost: ¥72,100,000、Indirect Cost: ¥21,630,000)
Fiscal Year 2020: ¥10,790,000 (Direct Cost: ¥8,300,000、Indirect Cost: ¥2,490,000)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
熱活性化遅延蛍光(TADF)による電界発光では、1分子中にDA相互作用を組み込むことで、CT性を帯びかつ有効な軌道の重なりをもつ励起状態生成が発光特性に重要な鍵を握る。同時に、三重項から一重項への変換制御のため励起三重項(T1)-励起一重項(S1)エネルギー差とスピン軌道相互作用(SOC)を核の変位により変調させSOCによる逆項間交差(RISC)を増強する設計が必要である。梶、相澤らと連携し、有機薄膜においてこのような複雑な動的挙動をTREPR法で直接的に観測し1)SOCによるゼロ磁場分裂相互作用・励起子立体配置の低周波変調と、2)TADFに至るT1-S1エネルギー交差領域のスピン副準位ダイナミクスを世界で初めて明らかにすることに成功した。SF過程で生成した励起子ペアによる五重項状態や解離によるスピン相関三重項対に対する分子配向効果を解明した(Angew. Chem. Int. Ed. 2023, 62, e202217704.他)だけでなく、スピン量子コヒーレンスを生じる調和的低振動ゆらぎ効果をパルス電子スピン共鳴法により実証した(投稿中)。薄膜電極界面への分子配向性を利用し、高結晶性を示す有機半導体薄膜中にSF材料を配向させ、光で生成した多重量子ビットに対するスピン量子コヒーレンス制御をパルスEPR法により進めている。多重量子ビットのスピン相関で生じる量子もつれを用いた量子演算と、多重励起子による三重項・三重項消滅(TTA)発光による量子読み出しを利用した量子発光センサー開発を進めている。以上の進捗は当初計画を大きく超えるものである。
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