Budget Amount *help |
¥72,930,000 (Direct Cost: ¥56,100,000、Indirect Cost: ¥16,830,000)
Fiscal Year 2024: ¥13,780,000 (Direct Cost: ¥10,600,000、Indirect Cost: ¥3,180,000)
Fiscal Year 2023: ¥13,780,000 (Direct Cost: ¥10,600,000、Indirect Cost: ¥3,180,000)
Fiscal Year 2022: ¥13,780,000 (Direct Cost: ¥10,600,000、Indirect Cost: ¥3,180,000)
Fiscal Year 2021: ¥13,130,000 (Direct Cost: ¥10,100,000、Indirect Cost: ¥3,030,000)
Fiscal Year 2020: ¥18,460,000 (Direct Cost: ¥14,200,000、Indirect Cost: ¥4,260,000)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
公募班の松尾氏およびその指導学生の協力により,エクリン腺(汗を分泌する管構造の器官)の顕微鏡画像を画像解析することで3Dデータを作成し,このデータに対して,空間曲線に対する曲率(管の曲がり具合)と捩率(管の右巻き左巻きを判別する指標)を適用することを発案した.小林亮氏(広島大学名誉教授)の協力により,この解析プログラムを作成し,適用したところ,定量的に左右性を見分けることが可能であることがわかってきた. 公募班の稲木氏とは,ショウジョウバエ後腸の形態形成に関する共同研究を行なっている.3D Vertex Modelを用いたシミュレーションでは,これまでに個々の細胞の捻りの方向性と,腸管全体の左右性の因果関係を確認している.すなわち,個々の細胞に発生させたトルク(細胞の重心を通りApico-Basal方向を回転軸とするような捻り力)の方向依存的に,腸管全体の左右性を再現することができる.この研究では,Apical面とBasal面にトルクをそれぞれ発生させ細胞を捻ることで,腸管全体のキラリティーを生んでいるが,Apical面とBasal面にかけるトルクには任意性があるため,計算上では,パラメータ(α,β)として与えている.トルクの大きさはそれぞれ1に正規化しているため,(α,β)の大きさが重要となる.例えば,(α,β)=(1,0)ではApical面にのみトルクをかけることなる.秋山班でこれまで培ったVertex Modelの高速化技術を用いて,10000通りの(α,β)に対して,網羅的な数値実験を行い,(α,β)と捻転の関係性を調べた.その結果,Apical面よりもBasal面の細胞にトルクをかけるほうが,効率的に腸管全体の捻転を誘発することができることがわかってきた.これは数理的な仮定であり,実際の細胞で本当にそのようになっているかどうかは未解明であるため,稲木氏と共にこの仮説の検証を行なっている.
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