Project Area | Foundation of "Machine Learning Physics" --- Revolutionary Transformation of Fundamental Physics by A New Field Integrating Machine Learning and Physics |
Project/Area Number |
22H05115
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Research Category |
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Transformative Research Areas, Section (II)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
橋本 幸士 京都大学, 理学研究科, 教授 (80345074)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉下 宗太郎 京都大学, 理学研究科, 助教 (10784217)
吉田 健太郎 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (30544928)
村田 仁樹 埼玉工業大学, 工学部, 講師 (80612126)
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Project Period (FY) |
2022-06-16 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥117,910,000 (Direct Cost: ¥90,700,000、Indirect Cost: ¥27,210,000)
Fiscal Year 2024: ¥22,750,000 (Direct Cost: ¥17,500,000、Indirect Cost: ¥5,250,000)
Fiscal Year 2023: ¥22,230,000 (Direct Cost: ¥17,100,000、Indirect Cost: ¥5,130,000)
Fiscal Year 2022: ¥24,440,000 (Direct Cost: ¥18,800,000、Indirect Cost: ¥5,640,000)
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Keywords | 量子 / 重力 / ニューラルネットワーク / 量子重力 / 機械学習 / ニューラルネット / 時空 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、量子重力理論のAdS/CFT対応に現れる離散時空ネットワークとニューラル ネ ットワークの融合を図り、機械学習により重力時空が創発する仕組みを解明する。特にネットワーク自体が時間や空間と同一視され、局所性や因果性の概念がニューラルネットワーク に備わる可能性を探究する。また、量子重力理論や場の量子論のランダムネットワーク表現と機械学習のニューラルネットワークの概念を架橋し、重力理論に機械学習を応用する学 習 重力理論を創成する。
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Outline of Annual Research Achievements |
機械学習のニューラルネットワークを、量子重力理論であるAdS/CFT対応における時空部分に適用することで、AdS/CFT対応におけるAdS側の時空がCFTのデータから求まり、またその時空を解とするような重力理論を求めることができる期待された。橋本はQCDのメソンの質量スペクトルのデータから創発した重力時空を解とするような重力理論の作用を決定した。この作用によると、AdS/CFT対応を通じて、QCDの他の物理量を予言することができる。加えて、機械学習、時空、量子の融合研究の礎として、行った研究は以下の通りである。まず杉下が本年度に行った主な研究は (1)標的空間の量子もつれ、特に有限温度系でのレニーエントロピーの計算、(2)AdS/CFT対応における部分領域の取り扱い、 (3)共形場理論におけるKdV電荷のスペクトル、特に中心電荷が大きい場合のスペクトルの解析的表式の導出、 (4)量子電磁気学におけるドレス状態法と漸近対称性の関係、である。また村田はこれまで医療や農業などディープラーニングを様々な分野に応用してきたが、橋本や研究室の大学院生である松尾・荻原とともに、素粒子物理学へディープラーニングを応用する研究を進めている。これはAdS/CFT対応においてAdS側の重力時空をより良い精度でニューラルネットワークにより創発させる研究であり、コード開発などを行った。また、AdS空間上の弦の運動は可積分であるが、境界に端を持つ弦の運動は乱流的な運動を示すことが指摘されていた。吉田は、この乱流の起源は境界条件による可積分性の破れであることを示した。これらは、時空と量子系の関係を調べるものであり、機械学習との関係を明らかにしていく上での基盤の一部となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
AdS/CFT対応において、QCDのメソンスペクトルのデータから重力時空を創発し、重力作用までを決定できた。これは、一種類のデータだけの段階ではあるが、AdS/CFT対応を機械学習と関連づける上で重要であると考えている。また、ホログラフィー原理に基づき、ディープラーニングを用いることで重力時空を再現する研究のコード開発が進んでいること、ディープラーニングを使ってソリトン解を求める研究にも着手できており、これらそれぞれについて国際学会等で発表を行った。また、基盤的な研究としては、可積分性が破れる条件での乱流の発生、可積分な境界条件で乱流が発生しないことをいくつかの具体例で確認した。一般論の構築を目指す段階にきており、機械学習との関連への研究に進むことができる。また、杉下が上記で挙げたテーマ(1),(2),(3)に関しては、研究がある程度まとまり、各テーマで論文をそれぞれ1編ずつ執筆しすべて査読付き国際誌に論文が掲載された。
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Strategy for Future Research Activity |
AdS/CFT対応における時空創発を、ニューラルネットワークで行う方法は、QCDメソンスペクトルを使う方法、QCDのカイラル凝縮を使う方法、の2通りで進めることができたため、これらの知見に基づいて、時空創発とニューラルネットワークの関係をより広い立場から議論できる段階になった。今後は一般性について研究を行う。また、時空創発の精度を上げていく研究、他の物理量を使う研究としては、これまでの研究で、実験結果から BTZ ブラックホールの時空を再現する道筋が見えたため、今後はこれまでのデータをまとめ、学会や論文誌で発表する予定である。またバリオン数2のSkyrmion解をディープラーニングによって求める研究についてもこれから学会発表等を行いたい。一方、ソリトンの関連としては、境界条件の破れにより、oscillonとよばれるトポロジカルではないが長寿命のソリトン解が存在するため、このoscillonに注目して、境界条件との関連を探ることで、一般的な状況への足がかりとしたい。加えて、上記の(1)に関しては、量子重力の模型と思われるBFSS模型に対して標的空間の量子もつれを調べたい。そのためにまずは行列が複数個ある行列模型に対して量子もつれを解析する方法を確立したい。(4)に関しては、赤外発散が消えるためのドレス状態の条件がわかったので、発散のない有限のS行列の具体的な解析を進めたい。これら、多様な場の量子論とAdS/CFT対応の関係性を統合的に見ることで、機械学習の適用可能性について調べていく予定である。
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