Planned Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (B)
近年、原始的な神経系しかもたず、認知能力が低いと考えられてきた水圏無脊椎動物に、複雑な社会関係の報告例が相次いでいる。彼らの認知能力、すなわち「賢さ」は高等脊椎動物と類似したものなのか。はたまた、まったく新たなものなのか。本班は、甲殻類における真の個体識別能力の検証を皮切りに、扁形動物と刺胞動物という神経系も生態学的背景も異なる広範な水圏無脊椎動物について、その社会と認知能力をより詳細に調査する。これにより、水圏無脊椎動物の認知能力の有無や発達の程度に関する知見を蓄積すると共に、その能力に対する再評価につなげる。